工場内チラーの騒音対策~熱籠り対策用の大型ファンを設置した防音カバーを製作
皆さん、こんにちは。製造部のヅアンです。 最近は少しずつ暖かくなってきましたが、朝晩はまだ冷えますね。体調管理には気をつけていきたいところです。
さて、工場内で使用されているチラー設備の騒音対策として製作した防音カバーの温度対策についてご紹介したいと思います。
課題の確認:防音性能を維持しながら換気性能を向上
チラーは設備の冷却に使用される重要な機器ですが、運転時にはコンプレッサーやポンプなどの動作により騒音が発生します。そのため、周囲の作業環境への影響を低減する目的で、防音カバーを設置するケースがあります。 しかし、防音カバーは遮音性能を高めるために密閉性の高い構造になることが多く、内部に熱がこもりやすいという課題があります。そのため、騒音対策と同時に、内部の換気や温度管理も考慮する必要があります。
今回、既存の防音カバー内部の構造を確認したところ、設置されている換気用ファンのサイズが比較的小さく、十分な風量を確保できていない可能性がありました。この状態ではカバー内部の空気循環が不十分となり、チラーの運転時間が長くなるほど内部温度が上昇する恐れがあります。そのため、防音性能を維持しながら換気性能を向上させる改善方法を検討しました。
改善方法の検討:防音カバーの構造を見直し大型ファン用スペースを確保
内部の空気循環を改善するための方法として、換気ファンの大型化を検討しました。ファンを大型化することで風量を増やし、防音カバー内部の空気をより効率的に循環させることが期待できます。しかし、既存の防音カバーの構造では、大型ファンをそのまま設置するためのスペースが十分ではありませんでした。そのため、ファンの交換だけでなく、防音カバーの構造自体を見直す必要がありました。
防音カバー仕様:熱対策に適した「一人静タイプD」を採用

- 使用素材:「一人静タイプD」(5面体)
- サイズ:W557mm × D820mm × H350mm
- 天板:大型換気ファンを設置
- 製作期間:1週間
今回の改善では、防音カバーの上部構造に着目しました。上部ユニットの高さを調整することで内部スペースを拡張し、大型ファンを設置できるスペースを確保し、カバー上部には、安全対策として保護メッシュを設置しています。内部の大型ファンに誤って手や工具が触れるのを防ぐ役割があり、安全性を確保しながら換気性能を維持できる構造となっています。これにより、防音性能を維持しながら内部の熱籠りを抑える設計としました。
また、換気口の配置についても見直し、空気の入口と出口のバランスを考慮した構造としています。
これにより、防音性能を維持しながら、よりスムーズな空気の流れを確保することが可能となりました。

防音対策後の効果:チラーの運転音が静かになったとのお声
専用の防音をカバー設置することで、周囲への騒音低減効果が期待でき、実際の運用では、チラーの運転も安定し、以前より静かに稼働している様子が見られました。お客様からも「運転音が静かになった」とのお声をいただいております。
まとめ
チラー用防音カバーでは、騒音対策だけでなく、内部機器の温度管理や安定稼働も重要な要素となります。今回の改善では、防音カバーの構造を一部見直し、ファンの大型化に対応することで換気性能の向上を図りました。構造を少し変更するだけでも、機能面に大きな改善につながる可能性があることを改めて実感しました。今後も実際の使用環境を考慮しながら、防音性能と設備の安定運転の両方を満たす構造について検討していきたいと考えています。
今後も現場の状況に合わせた提案や改善を行い、より良い作業環境づくりに貢献していきたいと思います。防音や防振に関するお悩みがございましたら、お気軽に弊社の騒音相談WEBツールよりご相談ください。