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株式会社静科

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    メンテナンス性と放熱性に優れた「チラー用防音カバ」ーの製作~作業時の負担軽減や環境改善に貢献

    皆さん、こんにちは。製造部のヅアンです。

    今年のお盆休みには、江の島へ海を見に行き、青い空とさわやかな海風を楽しみました。波の音を聞きながら海岸を散歩し、江の島名物のイカを使ったお菓子も味わうなど、ゆったりとした時間を過ごすことができました。

    さて、本日は「チラー用防音カバー」の製作についてご紹介したいと思います。

    関連記事:室内設備のチラー&ポンプの騒音対策~放熱性のある「一人静タイプD」を使用した5面体防音カバーで12dB低減

    防音パネルは放熱性に優れた「一人静タイプD」を選定

    チラーは稼働中に騒音を発生するため、防音対策が不可欠です。実際に騒音を測定した結果、内部には放熱性に優れた熱伝導性の高い素材「一人静タイプD」を使用しました。この素材は高い防音性能に加え、内部で発生する熱を効率的に放散することができるため、機器の安定稼働に貢献します。

    床のない5面体構造にステーを取り付ける設計とし、天板を開閉可能にすることで、点検やメンテナンス作業が容易になるよう配慮しました。さらに、内部の熱対策として、正面下部に吸気口+ファン、天板背面側に排気口+ファンを設置。空気の流れを確保することで、チラーの効率的な冷却と防音を両立しています。

    防音カバー仕様

    • 使用素材:一人静タイプD
    • サイズ:W580mm × D870 mm× H760mm
    • 天板は扉になっており、開閉可能
    • 正面下部に吸気口+ファン、天板背面側に排気口+ファン
    • 正面と天面に覗き窓
    • 背面に配管用開口×2ヶ所
    • 製作期間:2週間

    このような設計により、機器内部の熱がこもることなく、安定した稼働環境を維持できます。ファンによる空気循環は、熱による性能低下や素材の劣化も防ぎ、長期的な信頼性向上につながります。

    作業者の負担軽減や環境改善に貢献

    防音カバーの天板のステーは、女性でも軽い力で天板を開閉でき、点検やメンテナンス作業が容易になります。ステーの設置により天板の動きが安定し、開閉時の衝撃や落下のリスクを抑えることができ、安全性も向上します。作業者の負担軽減や作業効率の向上に寄与しています。

    防音カバーをチラーに設置した結果、騒音レベルは約12 dB低減されました。この低減により、作業環境の快適性が大幅に向上し、スタッフへの聴覚負担も軽減されます。騒音の周囲拡散も抑えられるため、工場内の作業効率や集中力の維持にも貢献します。

    騒音相談ツールよりご相談ください

    今回は、チラー機防音カバーのご紹介させていただきました。弊社では標準仕様だけでなく、お客様の現場環境やニーズに合わせて柔軟にカスタマイズ対応しております。今後も現場の声を大切にした製品づくりに努めてまいります。 防音や防振でお悩みの際は、お気軽に騒音相談WEBツールよりご相談ください。