室内設備のチラー&ポンプの騒音対策~放熱性のある「一人静タイプD」を使用した5面体防音カバーで12dB低減
こんにちは、ソリューション事業部の山田です。
お盆休みに連休をいただき、家族で静岡県の熱海へ行ってきました。観光地ということもあり、多くの人で賑わっていました。宿泊したホテルの近くには商店街があり、食べ歩きを楽しんだり、室内プールで遊んだりと充実した時間を過ごすことができました。また訪れたいと感じています。
さて本日は、先日施工を行った「チラーとポンプの稼働音の騒音対策」案件の事例をご紹介いたします。
室内の作業員に向けた騒音対策
お客様より、室内に設置されているチラーとポンプの稼働音が作業員にとって負担となっているとご相談をいただきました。稼働音は、約68dBと数値的には大きくはありませんが、1日中近くで作業する方々にとっては、不快感やストレスの原因となっていました。そのため、お客様からは「作業に支障をきたさないよう、室内で作業する方々に向けた対策をしたい」とのご要望をいただきました。
防音カバーによる対策
対策として、床面以外をパネルで囲う5面体防音カバーをご提案しました。今回は機器が熱を発していたため、放熱性能を備えた「一人静タイプD」を選定し、熱を逃がしつつ稼働音を低減できるよう設計しました。

ポンプにはは、配管を通すための開口を設け、隙間には遮音シートを取り付けました。遮音シートにより漏れる音を内部に反射させ、パネルで捉える仕組みとしています。

チラーには、片開き扉を採用し、上部から開けられる構造にしました。取手とステーを取り付けることで、女性の方でも片手で軽く開閉でき、閉じる際もゆっくり下がるため安全性が向上しました。さらに小窓を加工し、内部の確認作業を容易にしました。
熱対策として双方ともファンを設置
ポンプには、排気ファンと吸気口を加工し、チラーには排気ファンと吸気ファンを加工しました。設置前に取扱説明書を確認し、発生する熱量に対して適切なファンの設置を検討しました。また、ファンや開口部には「一人静タイプD」を加工したファンカバーを設置。空気の流れを確保しつつ、正面や側面の吸音面で音を吸収できる構造としました。これにより、熱ごもり防止と防音効果を両立しています。
防音カバー設置により快適な作業場を1日で実現
施工は製造部1名で実施し、チラー1台とポンプ2台の防音カバーを1日で設置完了しました。設置後の騒音レベルは 68dB → 56dB と、12dBの低減を実現。現場の作業員の方からは、「機器が動いているかわからなかった」という喜びのお声もいただきました。
「防音パネル一人静」は、設計・加工を柔軟に行えるため、現場の状況やご要望に合わせた最適な騒音対策を実現できます。施工後も作業性を損なうことなく、安心してご使用いただける点が特長です。
防音や騒音に関するお悩みがありましたら、ぜひお気軽に騒音相談WEBツールよりご相談ください。
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