“ビビり音”はなぜ発生する?~機械そのものではなく、周囲の部材が音源になる可能性があります
こんにちは、製造部岩崎です。
今年の厚木市の花火大会は、例年とは異なり10月に開催されました。夏と比べると涼しく、空気も比較的乾いているため、花火を楽しむには良いコンディションだったように思います。一方で、夏休みと重ならないことで来場者が減るのではないか、という懸念もあったようです。私も河原の近くまで見に行きましたが、結果的には例年と同じか、それ以上の人が集まっているように感じました。やはり、暑さを気にせず楽しめることは大きなメリットなのかもしれません。夏の風物詩であることを考えると、少し寂しい気もしますが、これも気候変動への対応のひとつとして、今後は受け入れていく必要があるのかもしれません。
さて、本日の記事では騒音の種類として「機械のビビり音」をテーマにお話したいと思います。
“ビビり音”とは? ただの騒音とは異なる点に注意
工場や機械まわりで、「ビリビリ」「ガタガタ」「カタカタ」といった音が気になることがあります。
こうした音は、機械そのものの運転音ではなく、周囲の部材が振動して発生している場合があります。
たとえば、薄い板金カバー、ダクト、制御盤の扉、配管まわりの部材などです。普段は静かでも、機械が動き始めると一緒に震え、その振動が音として聞こえることがあります。
このような、振動にともなって発生する細かな異音を、一般的に「ビビり音」と呼ぶことがあります。
ポイントは、大きな機械が直接大きな音を出しているとは限らないということです。実際には、その近くにある薄い板や緩んだ部品が“第二の音源”になっているケースもあります。
なぜビビり音は発生する?
ビビり音の原因はいくつかあります。
代表的なのは、機械から発生した振動が周囲の部材へ伝わることです。薄い板金やカバーは振動しやすく、機械の回転や動作に合わせて細かく震えることで音が出ます。
また、ボルトやビスの緩み、部材同士のわずかな隙間、接触部のガタつきなども原因になります。少しだけ触れている部品同士が、振動によって何度も接触すると、「カタカタ」「ビリビリ」という音になりやすくなります。
さらに、機械の振動と、その部材がもともと持っている“揺れやすい振動”が重なると、振れが大きくなることがあります。これがいわゆる共振です。
少し難しく聞こえますが、簡単にいうと、
「機械の振動と部材の揺れやすさのタイミングが合ってしまい、必要以上に大きく揺れる」
というイメージです。
どんな場所でビビり音が起こりやすいか
ビビり音は、機械の外装カバーや制御盤、ダクト、配管、薄い板金部品、架台、防護カバーなどで発生することがあります。
特徴としては、
- 特定の回転数のときだけ音が出る
- 機械に負荷がかかったときだけ鳴る
- 手で押さえると音が止まる
- ボルトを締め直すと改善する
- 機械を止めるとすぐに消える
といった現象が見られることがあります。
例として、モーターを覆っている薄い板金カバーから「ビリビリ」という音が出ているケースを考えてみます。
確認してみると、モーター本体の音はそこまで大きくないのに、特定の回転数になるとカバーだけが大きく震えていました。さらに、カバーを手で軽く押さえると音が小さくなったため、板金部の振動が原因と判断できます。
この場合、まずは固定ボルトの増し締めや、カバーとフレームの間にパッキンを入れる方法が考えられます。それでも改善しない場合は、板金部に制振材を追加して振動そのものを抑える方法も有効です。
つまり、ビビり音は「大きな機械音を防音する」というより、どの部材が鳴っているのかを見つけて、その振動を止めることが対策の第一歩になります。
防音だけでなく“振動源”を見ることが大切
ビビり音が発生している場合、防音材で周囲を囲うだけでは、根本的な解決にならないことがあります。
もちろん、防音パネルや防音カバーを使えば、外へ伝わる音を減らすことはできます。しかし、音の原因そのものが部材の振動であれば、まずは固定方法や接触部分、板の振れ方を見直すことが大切です。
対策としては、
- ボルトやビスの締め直し
- 接触部分へのパッキン追加
- 制振材の貼り付け
- 板金の補強
- 防振ゴムの使用
などが考えられます。
そのうえで、まだ周囲への音が気になる場合には、防音パネルや防音カバーを組み合わせることで、より効果的な対策につなげることができます。
ビビり音対策では、「音を止める」前に「何が震えて音を出しているのか」を確認することが重要です。
静科では、防音パネルや防音カバーだけでなく、設備の音の出方や設置条件に合わせた対策のご相談も承っています。機械まわりの異音や騒音でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
