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株式会社静科

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    2026-08-27

    屋外ポンプの騒音対策~3つの条件を満たす「一人静タイプD」を採用した5面体防音カバーを設置し約12dB低減

    こんにちは、ソリューション事業部の山田です。

    今回は、防音対策を行ったお客様より追加でご相談をいただき、小型ポンプ用の防音カバーを製作・納品した事例をご紹介いたします。

    今回のポイントは、単純にポンプを囲うのではなく、

    1. 「配管を避ける」
    2. 「内部に熱をこもらせない」
    3. 「屋外で雨が入りにくい」

    という3つの条件を考慮して製作したことです。対象となる設備や設置環境に合わせてパネルを加工し、コンパクトな5面体の防音カバーを製作・設置いたしました。

    設置した防音カバー

    以前施工したお客様から追加の騒音対策をご相談

    今回ご相談いただいたのは、以前にも別設備の防音対策を行ったお客様です。同じ現場に設置されている小型ポンプについても稼働音を抑えたいとのことで、追加のご依頼をいただきました。対象となるポンプは比較的小型だったため、大掛かりな防音壁や防音室を設置するのではなく、設備の上から被せる5面体の防音カバーをご提案しました。

    設備のサイズに合わせて必要な範囲だけを囲うことで、防音カバー自体をコンパクトにできます。使用する防音パネルや部材を必要な範囲に抑えられるため、施工性や費用の面でもメリットがあります。一方で、今回の設備はポンプから配管が伸びており、そのまま箱状の防音カバーを被せることはできませんでした。そこで、現場の設備形状に合わせて防音パネルを加工してから納品することになりました。

    仕様①:配管を避ける切り欠き加工で設備に合わせた形状へ

    今回の防音カバーで特徴的なのが、配管部分に合わせた切り欠き加工です。ポンプ本体から配管が外側へ伸びているため、防音カバーを上から被せた際に干渉しないよう、あらかじめ配管位置に合わせてパネルを切り欠いています。

    防音カバーでは隙間をできるだけ少なくすることが遮音性能を確保するうえで重要ですが、既設設備を対象とする場合、配管や配線、ホースなどを完全に避けることは難しいケースがあります。そのため、現場の設備形状を確認したうえで、必要な箇所だけを加工することが重要です。

    今回のような小型設備の場合でも、既製サイズの箱をそのまま設置するのではなく、配管位置に合わせて加工することで、設備に干渉することなく防音カバーを設置できました。弊社の「一人静シリーズ」は、現場の設備形状に応じた切断や切り欠きなどの加工ができるため、ポンプ、コンプレッサー、モーターをはじめ、複雑な形状をした産業機械の騒音対策にも活用できます。

    仕様②:上下の開口でポンプの熱ごもりにも配慮

    もうひとつ重要だったのが、ポンプから発生する熱への対策です。騒音を低減することだけを考えれば、防音カバーの隙間をできる限りなくした方が有利です。しかし、熱を発する設備を密閉してしまうと、防音カバー内部の温度が上昇し、設備の運転に影響を及ぼす可能性があります。

    そこで今回は、放熱仕様の「一人静タイプD」を採用することと、防音カバーの1面について上下に切り欠きを設け、空気が通る構造としました。

    1面の上下に切り欠き加工

    下側から空気を取り込み、温められた空気が上側から抜けやすくすることで、防音性能を確保しながら熱ごもりを抑えることを目的としています。

    防音対策では「音を漏らさないこと」と「設備を正常に運転できること」の両方を考えなければなりません。特にポンプやモーター、コンプレッサーなど熱を発生する産業機械では、設備の発熱量や周囲の環境を確認し、必要に応じて開口部や換気ファンなどを設けることが大切です。

    仕様③:屋外設置を考えて天板にもひと工夫

    今回の防音カバーは屋外に設置するため、雨への対策も行っています。通気のために開口部を設けても、そこから雨水が大量に吹き込んでしまっては、屋外用の防音カバーとして使い勝手が悪くなってしまいます。そこで、天板を防音カバー本体よりも少し大きく製作し、庇のように張り出す形状としました。これにより、上から降る雨が開口部へ直接入り込みにくい構造としています。写真でも、防音カバー本体より天板が外側へ張り出していることが確認できます。

    屋外の騒音対策では、遮音・吸音性能だけでなく、雨や風、設備の放熱なども含めて考える必要があります。今回も、現場で長く使用していただくことを考えながら、細かな部分まで仕様を調整しました。

    騒音レベルは約84dBから約72dBへ〜12dBの騒音低減に成功

    防音カバー設置後には騒音測定を行い、実際の低減効果を確認しました。対策前の騒音値は約84dBでしたが、防音カバー設置後は約72dBとなり、約12dBの低減効果を確認することができました。

    今回は熱対策として開口部を設け、さらに配管を通すための切り欠きも必要な条件でした。防音性能だけを考えて完全に密閉するのではなく、設備を使用するうえで必要な開口を確保しながら、約12dBの騒音低減につなげることができました。

    このように、防音カバーでは「どこまで密閉するか」「どこに開口を設けるか」が重要な設計ポイントになります。設備の稼働条件を無視して囲うのではなく、騒音低減と設備の使いやすさを両立させることが、実際の現場で使用できる防音対策につながります。

    まとめ〜現場に合わせた加工も防音対策の重要なポイント

    今回は、小型ポンプに対して上から被せる5面体の防音カバーを製作した施工事例をご紹介いたしました。

    • 配管との干渉を避けるための切り欠き加工
    • 熱ごもりを抑えるための放熱仕様パネルと上下開口
    • さらに屋外での雨の吹き込みを抑えるために大きめの天板を採用

    など、現場条件に合わせた仕様としています。

    弊社では、大型の防音室や防音壁だけではなく、今回のような小型設備に合わせた防音カバーについても設計・製作が可能です。ポンプ、モーター、コンプレッサー、発電機、加工機、試験機など、設備の形状や配管の位置によって「一般的な防音ボックスでは設置できない」といった場合でも、現場確認や騒音測定を行いながら仕様を検討いたします。

    設備騒音や敷地境界での騒音問題などでお困りの際は、騒音相談WEBツールよりお気軽にお問い合わせください。

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