「一人静タイプD」による機械内部防音カバー製作~手加工で実現する±0.5mmの高精度施工
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
最近、唐突に資格の勉強を始めてみました。久しぶりに机に向かってみたのですが、最初のうちは集中が続かず、1時間も勉強できませんでした。それでも少しずつ勉強を続けて約1か月、ようやく1日のスケジュールの中に勉強時間を組み込めるようになってきました。
日々の小さな積み重ねが結果につながるのは、資格の勉強も仕事の現場も同じだと感じます。今回は、そんな「積み重ね」を大切にした、機械内部の防音パネル製作事例をご紹介いたします。
機械内部の稼働音を抑える防音カバーの対応事例
お客様から「機械の稼働音をできるだけ小さくしたい」とのご相談をいただき、機械カバー内部に弊社の防音パネルを設置するご提案をいたしました。機械名は社外秘のため明記できませんが、稼働中の音を抑え、作業環境をより快適にしたいという目的でご依頼をいただきました。
本案件ではお客様より、希望されるパネル形状の図面をいただきました。R形状の曲面加工や切欠き、通し穴など複雑な加工内容でしたが、弊社の加工技術的に問題はなく、製作可能であることをご案内いたしました。装置から排熱が発生するとのことで、放熱性と防音性を両立できる「一人静 タイプD」を採用しました。
手作業で仕上げた高精度な防音パネル製作
今回の製作では、2種類の防音パネルを製作は、約1週間でした。加工内容はR切欠き、通し穴、特殊形状加工など多岐にわたりました。専用機械での対応が難しいため、今回はすべて手作業での製作となりました。
R加工部や線の切り欠き部は、罫描きを行った後、自分だけでなく同僚にも確認を依頼し、ダブルチェックを徹底。切り欠き作業は、3年以上の加工経験を持つ熟練スタッフがジグソーを使用して行いました。ズレを最小限に抑えるため、慎重な工程で仕上げた結果、図面寸法に対して±0.5mm以内という高精度を実現いたしました。実際に取り付け後には、お客様より「体感的にも音が小さくなり、作業環境が快適になった」とのお声をいただきました。

機械を囲う防音対策が難しい場合でも、今回の案件のように、内部構造や可動部の位置によっては、原動機付近のカバー内側に防音パネルを設置することで音の低減が期待できます。限られたスペースでも、工夫次第で効果的な防音が可能です。
静科では現地調査や音響測定から設計、製作、施工まで一貫対応しており、現場状況や設備に応じた最適なご提案が可能です。下記ツールより図面をお送りいただければ詳細なご提案が可能です。図面のご用意が難しい場合でも、現場の写真をアップロードしていただくだけで、できる限り最適な防音方法をご案内いたします。小さなご相談からでも承っておりますので、ぜひ弊社の「騒音相談WEBツール」よりお気軽にお問い合わせください。