電力装置の騒音対策~排風ダクトカバーで換気と防音を両立
こんにちは製造部岩崎です。
近所にラーメン屋が2件オープンするようですが、既にラーメン屋が多い地域なので激戦区になる予感です。はたして生き残るのはどの店なのか、とても気になります。ラーメン屋だけでなく中華料理屋も何店舗かあるのですが、個人的には定食屋や蕎麦屋などの毛色の違うお店が欲しいところです。
さて、本日の記事では「電力装置用防音カバー(排風ダクト仕様)」をご紹介したいと思います。
電力装置の排風音
今回、電力装置の上部から発生する排風音対策として防音カバーの製作を行いました。
この装置は内部で熱が発生する機械であり、安定した動作を保つために冷却ファンを備えた構造になっております。ファンが回転することで排風音として音が発生します。
このような機械騒音の対策には防音カバーなどで囲うことが有効ですが、排風機構まで塞いでしまうと内部で熱ごもりが発生し、機械に異常をきたす可能性があります。
したがって開口部を設けつつ音漏れは最低限にする、という両立の考え方が必要になってきます。
防音パネルを使って排風ダクトを製作
今回のカバーは上記写真のような形状になります。装置の上部のファン部分に被せることで排風音を軽減します。
仕様は以下のようになります。
- パネルには防音パネル「一人静タイプA」を使用
- 床面開口の5面体カバー
- サイズは約1m×0.5m×0.5m
- 円柱開口部分から排風可能
- 既存装置の出っ張り(ビス)を避ける仕様
円柱開口部分が排風するために開いておりますが、防音パネルの吸音性能が高いので音漏れは最小限に留める事ができます。この部分にホースを付けることで排風位置を延長することも可能です。
パネルを置く部分がビスで凸凹していたため、カバー側の接地面に穴あけをすることで干渉避けする仕様になっています。このような方法以外にも、クッション性のある素材や角パイプなどで高さを出すことも可能です。
社内実験を行った結果、80dBの音を66~68dB程度まで低減することができました。また、試しにカバーの中に頭を中に突っ込んでみたところ、耳から音が消えるような強い感覚があり、吸音効果を実感することができます。
今回の製作カバーはある種サイレンサーに分類されると思います。空気伝搬音の低減には非常に有効な手段ですので、気になる方は下記リンクも併せてご覧になってみてください。
関連ページ:サイレンサー事例