研究施設における騒音対策〜マーモセットの飼育・観察を行うための防音室を製作
こんにちは、製造部のズオンです。
皆さんこんにちは。製造部のヅアンです。今回は、研究施設における騒音対策として製作した、マーモセット用の防音室についてご紹介します。
実験や動物の飼育を行う研究現場において、周囲へ伝わる音の管理は極めて重要な課題です。特に小型の新世界ザルであるマーモセットは非常に繊細で、周囲の環境音や突発的な騒音によるストレスを受けやすい特性を持っています。動物の鳴き声などの音源が外部へ漏れることを防ぎ、静寂で安定した実験環境を維持するためには、一般的な工業用とは異なる専用の設計が求められます。
弊社では、設置スペースや使用目的に合わせたオーダーメイドの防音設備を手がけており、今回は特に高い遮音性能と使い勝手を両立させた仕様で製作を行いました。

用途に合わせた専用設計と構造の工夫
本製品は、研究目的、具体的にはマーモセットの飼育および観察を行うための防音室として設計されています。動物を対象とした研究では、被験動物のストレスを軽減すると同時に、研究員が集中して作業を行える環境づくりが不可欠です。そのため、今回の仕様では細部にわたる工夫を取り入れています。
まず、防音室内部の床面には、床の凹み対策としてアルミ板を敷き込みました。これにより、清掃時の利便性が向上するだけでなく、床面の耐久性や平坦性をしっかりと確保しています。さらに、底面にはアジャスター付きキャスターを4個取り付けているため、設置後のレイアウト変更やメンテナンス時の移動もスムーズに行うことが可能です。
また、室内照明として、防音室の天井(屋根)部分の内側にLED照明を設置しました。これにより、外部からの光が届きにくい密閉空間でありながらも、マーモセットの健康管理や内部の観察・作業に必要な明るさをしっかりと確保できる設計にしています。
配線処理と詳細な寸法設計
研究用設備では、内部に様々な機器や測定用ケーブルを引き込む必要があるため、配線の取り回しも重要なポイントとなります。本仕様では、左側面の後部上方に入出力用の配線取出し口を設けており、ケーブル類をスマートに接続できるように工夫しました。
具体的な外寸および内寸の仕様は以下の通りです。
- 外寸: 1008mm × 1008mm × 2005mm (※ファンカバー100mmを含まず)
- 内寸: 931mm × 932.5mm × 1924mm
外形寸法を約1メートル四方に抑えながらも、内部でマーモセットが快適に過ごし、かつ研究員がアプローチしやすい十分な高さを確保しています。ファンカバー分の突起を計算に入れた設計を行っているため、限られた実験室のスペースにも無駄なく設置できます。
「一人静タイプA(t37mm)」の採用
優れた遮音性能を実現するため、壁面などの素材には「一人静タイプA(t37mm)」を採用しています。薄型でありながら非常に高い吸音・遮音効果を発揮するこのパネルを組み合わせることで、室内の音環境を効果的にコントロールし、外への音漏れをしっかりとブロックします。
防音対策において最も大切なのは、ただ音を遮るだけでなく、日々の運用やメンテナンスにおいてストレスのない作業性を維持することです。今回は研究というデリケートな用途に合わせて、内部の保護や移動のしやすさ、配線の利便性をトータルで考慮した設計を行いました。
まとめ
今回は、研究目的で使用されるマーモセット用防音室の製作事例をご紹介しました。弊社では、現場の状況やお客様のご要望を細かくヒアリングし、それぞれの用途に最適な構造で防音設備を設計・製作しております。
弊社では、現場の設備状況やお客様のご要望を確認し、それぞれの設備に合わせた防音カバーを設計・製作しています。防音・防振でお困りの際は、ぜひ、騒音相談WEBツールよりお気軽にご相談ください。
