SHIZUKA Stillness Panel SDMを納品@横浜〜ジャズライブハウスの音響改善レポート
こんにちは、株式会社静科のUです。
株式会社静科は、防音パネルや吸音パネル、防音ボックスなどを製造する防音製品メーカーです。私自身もこれまで、お客様から「機械の音を下げたい」「工場内の騒音を改善したい」「近隣への音漏れを抑えたい」といった騒音対策のご相談を受けることがほとんどでした。
そんな私にとって初めてとなる音響製品の案件として、先日、横浜・白楽のライブハウスに吸音・調音パネル「SHIZUKA Stillness Panel SDM」をご採用いただきました。今回の目的は音を小さくすることではなく、「より良い音環境をつくる」ことです。
本記事では、納品後に会場を訪問し、SDMを設置した空間を見せていただきながら伺った使用感をレポートします。
納品先:横浜・白楽のジャズライブハウス「BLUES ETTE(ブルース・エット)」
今回SDMを設置していただいたのは、東急東横線・白楽駅から徒歩1分の場所にあるライブハウス「BLUES ETTE(ブルース・エット)」です。
ジャズを中心に、ブルースやボサノバ、ラテンなど幅広いジャンルのライブを定休日以外ほぼ毎日開催しており、日本最大級のジャズフェスティバル「横濱ジャズプロムナード」でもジャズクラブ会場として紹介されています。

店名:BLUES ETTE(ブルース・エット)
ジャンル:ジャズを中心としたライブハウス
所在地:神奈川県横浜市神奈川区白楽100-5 白楽駅コミュニティプラザビル2F
アクセス:東急東横線「白楽駅」徒歩1分
電話番号:045-717-7139
公式サイト:https://blues-ette.com/
吸音・調音パネル「SHIZUKA Stillness Panel SDM」とは
「SHIZUKA Stillness Panel SDM」は、室内の壁や床、天井で反射する音を吸収し、音の響きや残響を整える自立型の吸音・調音パネルです。プロの音楽制作に携わるレコーディング/マスタリングエンジニアやミュージシャンをアドバイザーに迎え、静科が培ってきた遮音・吸音の技術を活かして開発しました。
- 500Hz以上の中高音域で吸音率90%以上を発揮し、不要な反射音や反響を抑えます
- 二つ折りの屏風型で自立するため、壁や床への固定工事が不要です
- 折りたたんで移動・収納できるので、設置場所を調整しながら使えます
- 高さ1,800mmの「SDM-1800」と900mmの「SDM-900」をご用意しています
音楽制作やボーカル録音、動画配信、オンライン会議、オフィスなど、さまざまな場所でご活用いただけます。製品の詳細は、SHIZUKA Stillness Panelの特設サイト内のSHIZUKA Stillness Panel SDM【SDM-1800】製品ページをご覧ください。
関連サイト:SHIZUKA Stillness Panel SDM【SDM-1800】製品ページ
納品後の現場で使用感をヒアリング
製品を納品した後、お客様がどのように使われているのかを直接伺える機会は、意外と多くありません。施工案件で現場へ行くことはありますが、納品からしばらく経ったタイミングで使い心地をお聞きできたのは、とても貴重な機会でした。
今回は、主に次の3点についてお話を伺いました。
- 設置する前はどのような悩みがあったのか
- 設置後、音の聞こえ方はどのように変わったのか
- 使ってみてどのような効果を感じているのか
設置前の悩みは「キンキン・カンカンする音」
SDMを設置する前は、ステージ上で音が必要以上に響き、「キンキン」「カンカン」と耳につく音が気になっていたそうです。また、響きすぎるだけでなく音がこもって聞こえることもあり、演奏をより聴きやすい環境にしたいとお考えでした。
ライブ会場では、ドラムやギター、ベース、ボーカルなど、さまざまな音が同時に鳴ります。室内の反響が強すぎるとそれぞれの音が重なり合い、音量は十分でも「なんとなく聞き取りづらい」「音がまとまって聞こえない」と感じる原因になります。
こうしたケースで求められるのは、音量を下げることではなく、余分な響きを整えて演奏そのものを聴きやすくすることです。
設置後は音のバランスが整い聴きやすい空間に
700Hz付近の「ディップ」が改善
設置前は、700Hz付近の音が部分的に弱くなる「ディップ」と呼ばれる現象が見られていたそうですが、SDMを設置したことでその傾向が改善されたとのことでした。
少し専門的な話になりますが、音は高さによって周波数が異なります。室内では、壁や天井で反射した音と直接届く音が干渉し合い、特定の周波数が強まったり弱まったりすることがあります。こうした偏りが大きいと音楽全体のバランスが崩れ、聴きづらさにつながります。
今回の会場では、SDMの設置によって周波数特性が以前よりもフラットになり、全体的に音が聴きやすくなったと評価していただきました。
ドラムがうるさく感じなくなった
特に印象的だったのが、次のお話です。
「ドラムがうるさく感じなくなった」
ドラムは音量が大きく、室内で反響すると直接音に加えてさまざまな方向から反射音が返ってくるため、演奏以上に大きく感じられることがあります。SDMによって余分な反響音が抑えられたことで、ドラム本来の迫力は残しつつ、耳につくうるささが軽減されたのではないかと考えています。
使用されている方からこうした感想を直接お聞きでき、非常にうれしく感じました。

「防音」と「音響」の違い
防音と音響は、似ているようで目的が異なります。
防音の目的は、外へ漏れる音や外から入ってくる音を抑えたり、騒音そのものを低減したりすることです。一方の音響では、室内で音がどのように響くのか、声や音楽がどのように聞こえるのかといった「音の質」が重要になります。
たとえば音が必要以上に反響する空間では、声が聞き取りづらくなったり、複数人で会話をするとガヤガヤした印象になったりします。吸音材を適切に設置すれば、余分な反響音を抑え、音の輪郭が分かりやすい空間をつくることができます。
静科が培ってきた吸音・遮音の技術は、騒音対策だけでなく、ライブ会場やスタジオ、オフィス、会議室などの音響環境の改善にも活かせると考えています。
ヒアリングを通して分かったこと
今回の納品とヒアリングを通して、製品を販売するだけでは分からないことを数多く知ることができました。
「製品を設置して終わり」ではなく、その後どのように使われ、どのように感じていただけているのか。そこまで知ることが、今後の製品開発やお客様へのご提案にもつながっていきます。
カタログに掲載している吸音性能や測定データは、もちろん重要です。しかし最終的に大切なのは、その空間を使う方がどのように感じるかだと思います。数値上の変化に加えて、使用されている方の感覚を直接お聞きできたことで、改めてそのことを実感しました。
BLUES ETTEで、SDMを設置した空間の音を体感してください
BLUES ETTE様では、定休日以外ほぼ毎日ライブが開催されています。ヒアリングの最後には、次のメッセージもいただきました。
「ぜひブルース・エットに足を運んでください」
音楽を楽しみながら、SDMを設置した空間の音の響きもぜひ体感してみてください。ライブスケジュールはBLUES ETTE公式サイトでご確認いただけます。
「音の響き」に関するご相談も承っています
静科では、工場や機械の騒音対策だけでなく、オフィス、会議室、スタジオ、ライブ会場などの「音の響き」に関するご相談も承っております。
「声が聞き取りづらい」「部屋の反響が気になる」「楽器の音が響きすぎる」「もっと聴きやすい音環境にしたい」など、音に関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
なお、SDMはECサイト「サイレントプロバイダー」にて、購入前に効果を試せるレンタルサービスや、高さを300~2,000mmの範囲で指定できるオーダーメイド販売も行っています。
今回の経験をきっかけに、防音だけでなく“良い音環境をつくる静科”として、実績を増やしていきたいと思います!
