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株式会社静科

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    電動機直結横形うず巻ポンプの騒音対策〜「一人静 タイプA」を活用した屋外用5面体防音カバーの設計・施工事例

    こんにちは。製造部のズオンです。

    今年の盆休みは栃木へ行ってきました。緑豊かな自然や美味しい空気に包まれて、日々の忙しさを忘れ、心からリフレッシュできる素晴らしい時間を過ごすことができました。皆さんは、今回の盆休みをどのように過ごされましたか?どこかへお出かけになられましたか?

    しっかりリフレッシュして仕事モードに戻ったところで、今回は現場で実際に取り組んだ、屋外の横形うず巻ポンプにおける「一人静 タイプA」を活用した防音カバーの設計・施工事例についてご紹介したいと思います。

    屋外に設置された「横形うず巻ポンプ」の騒音対策

    工場やプラントのユーティリティ設備において、水や液体を循環・供給するために欠かせない「横形うず巻ポンプ」産業インフラの要として昼夜問わず稼働する一方、モーターやインペラ(羽車)の回転音、流体音などによる騒音問題は、近隣環境や作業環境の改善において常に大きな課題となります。

    特に、そのポンプが「屋外」に設置されている場合、建物内部のような反響音がない一方で、風に乗って騒音が広範囲に拡散しやすく、さらには雨風や直射日光といった過酷な環境耐性も考慮した防音対策が求められます。

    今回は、屋外に設置された横形うず巻ポンプを対象に、高性能吸音・遮音材「一人静 タイプA(厚さ37mm)」を採用した5面体防音カバーによる具体的な騒音対策の仕様と、設計上のポイントについて詳しく解説します。

    屋外ポンプ騒音対策における3つの大敵

    工場などの屋外に設置される横形うず巻ポンプ周りでは、主に以下の3点クリアすべきハードルが存在します。

    1. 騒音の拡散: 屋外には音を吸収する壁面が少ないため、ポンプの駆動音がダイレクトに周辺へ伝播します。
    2. 熱ごもり(排熱不良): モーターやポンプ本体は稼働時に発熱するため、完全に密閉してしまうと熱がこもり、機器の焼付きや故障の原因になります。
    3. メンテナンス性と配管の干渉: ポンプ周りには多くの配管、バルブ、計器類、そして既設の設備が入り組んでおり、防音カバーを被せても日常点検やメンテナンスがしづらくなっては本末転倒です。

    これらの課題を同時に解決するために設計されたのが、今回ご紹介する特注の5面体防音カバーです。

    導入した防音カバーの仕様概要

    今回採用した防音カバーは、優れた音響性能と軽量・高剛性を誇る「一人静 タイプA(t37mm)」をパネルに採用し、現地環境に合わせて細部までカスタムメイドされています。

    防音カバーの写真
    • 製品名: 一人静 タイプA t37mm 5面体防音カバー
    • 外寸サイズ: 幅 1,395mm × 奥行 1,403mm × 高さ 1,121mm
    • 内寸サイズ: 幅 1,321mm × 奥行 1,403mm × 高さ 1,084mm
    • 固定方式: 既設の床コンクリートにグリップアンカーにて強固に固定

    屋外での風圧や振動に耐えうる頑丈な構造をベースに、各面(A〜D面および天面)には現場の状況に合わせた緻密な加工が施されています。

    各パネルの設計と工夫:現場の制約をクリアする構造

    現場ごとの配管や動線に合わせたオーダーメイド設計により、防音性能を犠牲にすることなく、利便性と安全性を確保しています。

    ① A面パネル(吸気・換気重視)

    • 仕様: 吸気用開口 + 開口用フード
    • 解説: モーターの冷却に必要な外気を取り入れるための吸気口を設置。雨水の直接的な侵入を防ぐため、専用の「開口用フード」を装備し、屋外設置ならではの耐候性を高めています。

    ② B面パネル & C面パネル(配管・既存設備への対応)

    • B面仕様: 既設設備用開口
    • C面仕様: 配管用開口
    • 解説: すでに稼働しているプラントの配管や周辺の既設設備を避けるため、パネルの一部にあらかじめ開口部を設けています。これにより、大がかりな配管の作り直しを行わずにカバーを後付けすることが可能です。

    ③ D面パネル(日常点検の効率化)

    • 仕様: メーター用開口 + 開口下部塞ぎパネル
    • 解説: ポンプの運転状況を確認するためのメーター類を視認・アクセスできるようにしつつ、下部は塞ぎパネルで密閉性を高めています。

    ④ 天面パネル(排熱と視認性の両立)

    • 仕様: 配管用開口、メーター用可視窓
    • 解説: 「通気のため天井部は開放」という設計を採用し、カバー内部に熱がこもるのを防いでいます。さらに、上部からでも内部のメーターや状態が確認できるよう「可視窓」を設けています。

    開口部の隙間をなくす「遮音シート(暖簾カット)」の活用

    防音カバーにおいて、配管やケーブルが通る「隙間」は音漏れ(音の抜け道)の最大の原因となります。

    本仕様では、各開口部分に遮音シート(暖簾カット加工)を採用しています。暖簾(のれん)のように切れ込みが入った柔軟なシートが配管やケーブルの形状に沿って密着するため、「配管を通すために隙間を開けなければならないが、そこから音漏れさせたくない」というジレンマを解消。通気性や配管の微細な揺れを許容しつつ、高い遮音効果をキープします。

    まとめ

    屋外に設置された横形うず巻ポンプの騒音対策は、「ただ音を遮る」だけでなく、「熱対策(排熱)」「耐候性」「既存配管への適合」「メンテナンス性」のすべてを高次元でバランスさせる必要があります。

    今回ご紹介した「一人静 タイプA」を用いた5面体防音カバーは、特注の開口設計や暖簾カットによる隙間対策、そして床面へのアンカー固定による耐風・耐震性を備えた、屋外環境に最適なソリューションです。

    私たちは、お客様の設備環境に合わせたカスタマイズにも対応しており、最適な防音対策を提案いたします。また、騒音問題の改善を通じ、現場の生産性向上と従業員の満足度向上もお手伝いいたします。

    お気軽に、騒音相談WEBツールよりお問い合わせください。