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株式会社静科

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    食品物流工場内のコンベア式洗浄機械の騒音対策@沖縄~トンネル型の防音カバーで10dB程度の低減効果を実現

    こんにちは、製造部岩崎です。

    最近は金木犀の香りがふわっと漂ってきて、思わずハッとすることがあります。匂いは五感の中でも記憶とつながりやすいと聞いたことがありますが、毎年この香りを嗅ぐと学生時代に聞いていたフジファブリックの「赤黄色の金木犀」を思い出します。昔と比べ夏が長くなったのでボーっとしているとすぐ冬が来てしまいますが、金木犀の香りは数少ない秋を感じるチャンスで何故か無駄に胸が騒いでしまいます。

    さて、本日は食品物流工場向けに製作した「コンベア式洗浄機械の防音カバー」をご紹介いたします。

    洗浄機械のコンベア騒音

    今回は食品物流工場内にて、プラスチックのケースを運ぶコンベア式洗浄機械から発生する騒音のご相談でした。定期的かつ突発的に90dB以上の音が発生しており、周囲の作業環境へ影響を及ぼしているとのことで、対策が求められていました。

    コンベアはレール状になっているため全面を囲うことができず、かつ作業性を損なわずに対策する必要がありました。トンネル型の防音カバーで覆うことで騒音低減を図りました。

    キャスター付きのトンネル型防音カバーにて対策

    上の写真を見てわかる通り、中央の前後が開放でトンネルのような形状になった防音カバーです。

    一部を本体から切り離し可能

    防音カバーの仕様

    • パネルには防音パネル「一人静タイプA」を使用
    • 床面以外の3面体防音室
    • 開口面は全開放ではなく、高さぎりぎりまで塞ぐためのパネルを用意
    • サイズは約1.5m×3m×2m
    • 3mのうち1m分がキャスターで分裂可能(パチン錠で簡単固定)

    トンネル型ではありますが、開口面を全開放してしまうと音抜けが増えてしまうので、コンベアや搬送物に干渉しない上部には、音の返しのためにパネルを設けることで、さらに数dB程度、低減効果を高めることができます。

    幅方向の3mのうち1m分はキャスターが底面についており、本体から分裂させて移動が可能な仕様です(2つに分解するイメージ)。固定する際はパチン錠にて簡単に合体させることができます。これにより、手軽に内部にアクセスしてメンテナンスなどが行えるようになっています。

    実際の騒音低減値は現場の周囲の状況にも左右されますが、周囲が静寂な状態での社内簡易測定ではカバー正面で10dB程度の低減効果を得られました。また、今回導入させて頂いたのは、沖縄の会社さんでしたが、下記流れで対応させていただきました。

    導入までの流れ

    1. 一度現地調査を行い詳細採寸
    2. 設計・見積もり
    3. 注文
    4. 製作
    5. 出荷・納品(パネルをバラした状態)
    6. 組立手順書を元にお客様自身で設置

    このように、北は北海道から南は沖縄まで可能な限り対応させて頂きますので、是非ご相談頂ければと思います。騒音相談WEBツールより、お気軽にお問い合わせください。