ノイズキャンセリングはどうやって音を消している?~防音材との違いから見る「音を減らす方法」
こんにちは、製造部岩崎です。
先日久しぶりに野球観戦に東京ドームにいきました。ビールの値段が以前より上がっていましたが、日常生活で他のあらゆるものの値上げが激しすぎるため、そこまで気にはなりませんでした。10月からはビールが値下がり、発泡酒が値上がりするようですが、居酒屋・飲食店への影響はいかがでしょうか。
さて、本日の記事では音に関する雑学として「ノイズキャンセリング」についてお話したいと思います。
ノイズキャンセリングはどうやって音を小さくしている?
イヤホンやヘッドホンでよく耳にする「ノイズキャンセリング」という機能。実際に使うと、電車や飛行機の中などで周囲の音がかなり小さく感じられます。
では、どのような仕組みで音を小さくしているのでしょうか。
ノイズキャンセリングでは、まずイヤホンやヘッドホンに付いているマイクで周囲の音を拾います。そして、その音とは反対の性質を持つ音を作り出し、耳元で重ねます。すると、2つの音が互いに打ち消し合い、結果として周囲の騒音が小さく感じられるようになります。
つまり、ノイズキャンセリングは「音を壁で止めている」のではなく、別の音を利用して、聞こえる音を小さくしているというわけです。
この仕組みはとても便利ですが、すべての音を完全に消せるわけではありません。音の種類によって、得意・不得意があります。
ノイズキャンセリングにも得意な音と苦手な音がある
ノイズキャンセリングが特に得意なのは、比較的変化が少なく、連続して発生する音です。
たとえば、飛行機のエンジン音、電車の走行音、空調設備の音などは、一定の傾向で続くため、反対の音を作りやすく、効果を感じやすい音といえます。
一方で、人の話し声や金属がぶつかる音、突然発生する衝撃音など、変化が大きく不規則な音は、完全に打ち消すことが難しくなります。
ノイズキャンセリングの大きなメリットは、大きな設備を設置しなくても、耳元で手軽に騒音を減らせることです。持ち運びもできるため、移動中や個人作業にはとても便利です。
その反面、効果があるのは基本的にイヤホンやヘッドホンを装着している本人だけです。また、電源が必要であり、周囲の空間そのものを静かにする方法ではありません。
つまり、ノイズキャンセリングは「個人が聞く音を減らす」ことに向いている方法といえます。
防音材は音そのものの伝わり方を減らします
一方、防音材はノイズキャンセリングとは考え方が大きく異なります。
防音材は、反対の音を出して打ち消すのではなく、音が周囲へ伝わる量そのものを減らすことを目的としています。
たとえば、遮音材で音を通しにくくしたり、吸音材で反射や響きを抑えたり、防音壁や防音ボックスで音源を囲ったりする方法があります。
防音材のメリットは、特定の人だけではなく、その空間にいる複数の人や周辺環境に対して効果を期待できることです。また、電源を必要としないため、工場設備や機械騒音のような連続的な騒音対策にも適しています。
一方で、防音材はある程度のスペースが必要になり、場合によっては重量や施工も伴います。特に機械を囲う防音ボックスでは、換気や放熱、メンテナンス性まで考えなければなりません。
ノイズキャンセリングが「耳元で音を打ち消す方法」だとすれば、防音材は音の発生源や伝わる途中で、音を小さくする方法と考えると分かりやすいです。
ノイズキャンセリングと防音材、どちらが良い?
結論からいうと、どちらか一方が優れているというものではありません。目的によって、向いている方法が違います。
移動中や個人作業で、自分に聞こえる音を減らしたいのであれば、ノイズキャンセリングが便利です。一方で、工場の機械音や設備騒音を周囲に広げたくない場合は、防音材や防音壁、防音ボックスのような対策が適しています。
また、室内の反響を抑えたい場合には吸音材が有効であり、音源そのものを囲いたい場合には防音カバーが適しています。
つまり、音を減らす方法を考えるときは、「誰に届く音を、どこで、どのように減らしたいのか」を整理することが大切です。
静科では、工場設備や機械騒音に対して、防音パネル、防音壁、防音ボックスなど、音源や設置環境に合わせた対策をご提案しています。ノイズキャンセリングとは仕組みが異なりますが、どちらも「必要な音は残し、不要な音を減らす」という点では共通しています。
音のことでお困りの際は、用途や設置条件に応じた方法をご案内できますので、ホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
