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株式会社静科

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    2026-07-27

    工場内のモーター設備の騒音対策〜防音性能だけでなくメンテナンス性にも優れた防音カバーを設計

    皆さん、こんにちは。製造部のヅアンです。

    工場では、さまざまな設備が稼働しており、その中には大きな運転音を発生する機械も少なくありません。騒音は作業者への負担だけでなく、職場環境や周辺環境にも影響を与えるため、多くの工場で防音対策が求められています。

    しかし、防音設備に求められる役割は「音を小さくすること」だけではありません。設備は定期的な点検や清掃、部品交換などのメンテナンスを行いながら長期間使用されます。そのため、防音性能と同じくらい重要なのがメンテナンス性です。

    今回は、実際に施工を行った「モーター設備用防音カバー」を例に、防音設備を設計する際に大切なポイントをご紹介します。

    モーター設備の騒音対策

    今回、防音対策を行ったのは工場内で使用されているモーター設備です。モーターは設備の心臓部ともいえる存在で、長時間連続して運転されることが多く、運転音も比較的大きくなります。

    現場では設備の近くで作業することもあるため、

    • 作業環境を改善したい
    • 周囲への騒音を抑えたい
    • メンテナンスしやすい構造にしたい

    というご要望をいただきました。

    そこで弊社では、設備に合わせたオーダーメイドの防音カバーをご提案しました。

    施工前
    施工後

    施工前はモーターや配管が露出しており、運転音がそのまま周囲へ広がる状態でした。施工後は設備全体を防音カバーで囲うことで、騒音の低減と作業環境の改善を実現しました。

    防音パネル仕様

    • 防音材:「一人静タイプL薄型」使用(t40㎜)使用5面体防音カバー
    • サイズ:1250mm×2020mm×1700mm
    • 天面:排気用開口+ファン+ファンカバー
    • 右側面右側の下部と背面左側下部にわたり配管用開口
    • 背面:のぞき窓、配管+配線用開口
    • 固定:アングル固定
    • 換気:大型ファン
    • 製作期間:2週間

    お客様の声

    お客様からは、「まずは1台を導入し、熱こもりなどの異常がないかを確認したうえで、問題がなければ残り3台も導入したい」とのお話をいただいております。今回の導入結果をご確認いただき、問題がなければ追加で3台をご発注いただける予定です。

    防音性能だけでは十分ではありません

    防音設備というと、「できるだけ隙間をなくし、完全に囲えばよい」と思われるかもしれません。もちろん遮音性能を高めるためには、隙間を少なくすることは重要です。

    しかし、実際の工場では設備を毎日使用するため、

    • オイル交換
    • 定期点検
    • 部品交換
    • 清掃

    などのメンテナンスが欠かせません。

    もし防音設備が作業の邪魔になってしまうと、設備停止時間が長くなり、生産効率にも影響を与えてしまいます。だからこそ、防音設備には「静かさ」と「使いやすさ」の両立が求められます。

    今回の防音カバーで工夫したポイント4つ

    今回製作した防音カバーでは、防音性能だけでなく、日常のメンテナンスも考慮して設計を行いました。

    ① 大きな点検扉を採用

    カバー前面には大きな点検扉を設けています。設備内部へスムーズにアクセスできるため、点検や修理、部品交換を効率よく行うことができます。普段のメンテナンスで毎回パネルを取り外す必要がないため、作業時間の短縮にもつながります。

    ② 配管・配線への対応

    モーター設備には多くの配管や配線が接続されています。今回の防音カバーでは、それらの位置に合わせて開口部を設けました。さらに、開口部には遮音シートを使用し、配管を通しながらも隙間から音が漏れにくい構造としています。細かな部分ですが、防音性能を維持するためには重要なポイントです。

    ③ 放熱性への配慮

    モーターは運転中に熱を発生します。熱がこもると設備へ悪影響を与える可能性があるため、カバー上部には換気スペースを設け、放熱にも配慮しました。防音設備では、騒音対策だけでなく、設備本来の性能を維持することも重要になります。

    現場での設置を通して感じたこと

    今回、私自身も現地で設置作業に参加しました。実際に設備の前で作業してみると、図面だけでは分からないことが数多くありました。

    例えば、

    「このスペースなら工具を入れやすい」
    「この位置なら扉を十分に開くことができる」
    「配管との距離はもう少し余裕があった方がよい」

    など、現場だからこそ気付ける点がたくさんあります。

    製造では図面どおりに加工することももちろん大切ですが、実際の使用環境を知ることで、より使いやすい製品づくりにつながると改めて感じました。今回得られた経験は、今後の製品製作にも活かしていきたいと思います。

    防音設備は「使いやすさ」も品質の一つ

    防音設備は、一度設置すると長年使用される製品です。

    だからこそ、

    • 音が小さくなること
    • 点検しやすい
    • 修理しやすい
    • 安全に作業できる

    といった要素も、製品品質の一つだと私たちは考えています。静科では、お客様の設備や使用環境に合わせて一台一台オーダーメイドで設計・製作を行っています。

    現場で使いやすく、長く安心してご使用いただける防音設備をご提案できるよう、これからも設計・製造・施工まで一貫して取り組んでまいります。

    おわりに

    今回は、モーター設備用防音カバーの施工事例をご紹介しました。防音設備は、騒音を低減するだけでなく、設備の運用やメンテナンス性まで考慮することで、より価値のある製品になります。今回の施工を通じて、改めて「現場で使いやすい防音設備」の大切さを実感しました。弊社では、標準仕様に限らず、お客様の現場環境やご希望に応じたカスタマイズ対応も行っております。防音・防振でお困りの際は、ぜひ、騒音相談WEBツールよりお気軽にご相談ください。