防振と防音に対応した簡易2重床ユニット開発と特許への挑戦
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
ふるさと納税の返礼品を、ついお気に入りばかり選んでしまうのですが、今年は思い切って新しいものに挑戦してみました。そのひとつが「冷凍塩鮭」です。届いた箱を開けると、1切れの大きさがいつも見る物の倍ほどあり、思わず「大きい」と声を上げてしまいました。これから食卓に並べるのが楽しみで、ちょっとしたワクワクを感じています。
現在弊社では「賃貸でも使用可能な簡易2重床ユニット」の製品開発を進めつつ、特許取得に向けた挑戦を行っております。防振と防音性能や施工性にこだわり、より快適な住環境づくりを目指しています。
簡易2重床ユニットの開発から特許取得への挑戦
今回、特許取得を目指しているのは「賃貸でも使用可能な簡易2重床ユニット」です。防音性を高めつつも、施工や撤去が容易で、入居者が退去時に原状回復できるような構造を目指して開発を進めてきました。
試作品の性能試験では、一般的な住宅用の床材よりも高い性能値を確認することができました。具体的な数値は控えますが、タッピングマシンとインパクトボールを使用した、専門試験において結果を得ており、この性能であれば十分に特許を狙えるのでは、と手応えを感じたことが、今回の挑戦のきっかけです。
また、性能試験だけでなく、実際にドラマーの方に試作品を体験していただき、ご意見を伺う機会もありました。数値上の結果が良くても、実際に使用したときの体感や使い心地が悪ければ、せっかく防音性能が高くても長く使っていただくのは難しくなります。そのため、開発を進めるうえでは性能面だけに偏らず、利用者の声を反映しながら改良を重ねるよう心がけました。
専門家との出会いと、学びの積み重ね
特許と聞くと難しそうな印象があり、最初はどこから手をつけて良いのか分かりませんでした。そこで弁理士の先生にご相談したところ、「まずは特許性の有無を判断することが大切です」と教えていただきました。さらに印象的だったのは、先生の丁寧な説明でした。特許と考えるとすごく難しい物というイメージですが、これから行う段階ごとの説明、それらを普段の業務に置き換えた説明を行ってくださることで、わかりやすく自分の中で挑戦するハードルが下がりました。
比較検証から見えてきた新たな気づき
弁理士の、先生からのアドバイスをもとに、まずは従来の床構造と比較しながら、自社ユニットの優れている点を整理しました。素材や厚み、組み立て方法など、細かな部分まで一つひとつ検証していく中で、これまで気づかなかった改良ポイントや構造上の強みも見えてきました。また、この過程を通して、自分たちの技術を言葉で説明する力の重要さも、実感しました。普段は社内で共有している暗黙の工夫も、他者に伝えるためには言葉にする必要があります。そうした積み重ねが、製品の理解を深める良い機会となりました。
今後は、個人のお客様でも気軽に設置できるよう、施工性やデザイン性にもこだわった製品改良を進めていく予定です。日々の暮らしの中で、音や振動の悩みを少しでも軽減できるよう、使いやすさと安心を両立した製品づくりを目指してまいります。
弊社では、製品開発だけでなく「現地調査・測定・設計・製作・施工」までを一貫して対応しております。現場の状況や騒音源に合わせて、最適な防音設計をご提案いたします。どんな小さなご相談でも構いません。ぜひ弊社の「騒音相談WEBツール」よりお気軽にお問い合わせください。
