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株式会社静科

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    住宅間の騒音問題~防音対策の基本事項・騒音測定・防音対策について

    皆さん、こんにちは。営業事務のSです。

    何度かこのブログにも登場している、わが家の猫・ラウ。2025年10月で、お迎えして1年になりました。

    初めて来たときは体重が2kgもなく、手のひらにすっぽり収まるほど小さな身体でしたが、いまでは6kgになり、すっかり“大猫”の仲間入りです。相変わらず少しビビりな性格は変わらないものの、のんびりゴロゴロ過ごす姿を見ると「うちに来てくれてよかったなぁ」とつい頬がゆるみます。

    これからも元気に、マイペースに大きくなってほしいものです。

    すっかりお気に入りのキャットタワー

    さて今回は、そんな穏やかな日常の中でも意外と多い「住宅間の騒音問題」についてお話しいたします。

    住宅間の騒音問題に対する防音対策の基本事項

    近隣との生活音による騒音トラブルは、誰にでも起こり得る身近な問題です。今回の記事では、個人住宅間で発生する騒音問題について、関係する法律や条例の基準、測定の方法、そして実践的な防音対策までをわかりやすくご紹介いたします。

    マンションや一戸建てなど、生活環境に合わせた正しい知識を身につけ、快適な住まいづくりにお役立てください。

    環境基本法で定められた国の騒音基準

    まず、騒音に関する基本的な法的枠組みとして「環境基本法」があります。この法律は、人々の健康と快適な生活環境を守ることを目的としており、環境省が定める「環境基準」がその指針となっています。騒音の環境基準は、法的な拘束力を持つものではなく、あくまで国が望ましい生活環境として示す目安です。自治体が独自に条例を制定したり、行政が指導を行う際の重要な基準として活用されています。

    住宅地で求められる騒音レベルの目安

    環境基本法に基づく環境基準では、住居地域での騒音レベルは以下のとおりです。

    • 昼間(6時~22時)55dB以下
    • 夜間(22時~翌6時)45dB以下

    この基準を超える騒音が続くと、快適な生活環境を損なうおそれがあるとされています。目安として、55dBは「静かな事務所での会話程度」、45dBは「図書館の中の静けさ」に近いレベルです。これらの数値は、住環境を保つための参考として広く用いられています。

    自治体ごとに異なる騒音への対応

    生活音に関する具体的な取り扱いは、自治体ごとに異なります。たとえば神奈川県では「神奈川県生活環境の保全等に関する条例」が制定されていますが、個人宅の生活音に関しては明確な規制値が定められていません。条例の対象となるのは、主に工場や工事現場など、事業活動に伴う騒音です。

    そのため、住宅間の生活騒音トラブルは法的な規制よりも、近隣住民間の配慮や自治体への相談による解決が中心となります。市区町村によっては、生活環境課などが簡易的な騒音測定を実施してくれる場合もあります。

    個人でもできる騒音測定の方法

    住宅間の騒音を客観的に把握するためには、「音の大きさを数値で確認する」ことが有効です。ここでは、代表的な3つの測定方法を比較してご紹介いたします。

    ①スマートフォン

    • 主な方法:無料または有料の騒音測定アプリ
    • メリット:無料アプリが多い / グラフ表示など操作が簡単
    • デメリット:スマホ機種やアプリ次第で数値に誤差がある / 証拠資料としての精度は低い
    • 用途:音の大きさを目安として確認したい場合

    ②市販の騒音計

    • 主な方法:家電量販店やネットで販売されている騒音計
    • メリット:スマホより正確で客観的な数値が得られる / 一部は周波数ごとの測定も可能
    • デメリット:価格が数千円~数十万円と幅広い / 操作が難しい機種もある
    • 用途:近隣への説明や環境基準との比較を行いたい場合

    ③業者へ依頼

    • 主な方法:騒音測定を専門とする業者へ依頼
    • メリット:JIS規格に基づく精密測定が可能 / 報告書や法的資料の作成に対応 / 現場状況に応じた防音提案も可能
    • デメリット:数十万円単位で費用が発生する(内容・時間により変動)
    • 用途:証拠資料として残したい場合や防音工事の検討時

    弊社では、JIS(日本工業規格)に基づいた騒音測定を実施しており、行政指導や裁判資料として提出可能な形式での報告書作成も可能でございます。また、現場環境に応じて防音素材や遮音構造の提案も行っております。

    住宅間騒音を軽減するための防音対策

    騒音を軽減するためには、「発生源の抑制」と「伝わり方の遮断」の両方が重要です。

    • 壁・床・窓からの音漏れを防ぐために、遮音シートや吸音材を設置
    • テレビやオーディオ機器の背面に吸音パーティションを置く
    • 室外機やポンプ音には防音壁やサイレンサーを活用

    弊社の防音パネル「一人静シリーズ」は、33mmという薄さながら高い遮音性と吸音性を兼ね備え、住宅や工場での防音工事にも多く採用されています。低周波から高周波まで幅広い音域に対応でき、静かな住環境づくりに最適です。

    正しい知識と測定で快適な住環境づくりを

    今回は、住宅間の騒音問題に関する法令・基準・条例、そして測定方法や防音対策について解説いたしました。生活音によるトラブルは、数値的な基準だけでは解決が難しい場合もありますが、正確な測定と適切な対策を行うことで、快適な環境づくりが可能です。

    弊社では、現場状況に合わせた音響測定、防音工事、防音素材のご提案を一貫して行っております。
    些細なご相談からでも現場確認や測定を承っておりますので、まずは「騒音相談WEBツール」より、お気軽にお問い合わせください。