屋外循環ポンプ用防音カバー~オーダーメイド加工仕様で工期は約1日程度
こんにちは、製造部岩崎です。
最近は、出張で西日本に伺う事が増えました。新幹線に乗る機会も増えたのですが、この間利用した再、私は3号車で、自由席である2号車が見える位置でした。その時は自由席もいっぱいで、立ったまま名古屋や大阪まで移動されている方もおり気の毒でした。自由席自体は、予約を乗り過ごした際にも乗れる救済システムとして助かる事もありましたが、昨今の全車指定化の流れからすると、今後は更に減っていくのかもしれませんね。
さて、本日の記事では「屋外循環ポンプ用防音カバー」のお話をしたいと思います。
新設の屋外循環ポンプ騒音
新設の機械として導入される屋外用循環ポンプに騒音対策としてカバーを付けたい、というのが今回のご相談でした。
ポンプから発生する音について以下にまとめてみました。
- ポンプの構造:遠心ポンプや渦巻ポンプは羽根車によって回転音が発生
- 回転数:モーターの回転数が高いと、空気の巻き込み音や振動音が発生
- 流量や圧力:流体の摩擦音、水速が速いと「シャーッ」という連続音が発生
- 設置環境:コンクリートに囲われているなど、反響しやすい空間では発生音以上の騒音を感じることも
他にも、サイズが大きくて出力の強いポンプほど音が大きいと言えます。ポンプ騒音については過去の事例でもたくさんご紹介しているので併せてご確認ください。
関連ページ:ポンプ施工事例記事一覧
今回は新設ということで、図面上でのやり取りを元に防音カバーの設計を行い、防音機構付きのポンプとして導入して頂きました。
循環ポンプ用5面体防音カバー
カバーの仕様は以下のようになります。
仕様詳細
- 床なし5面体防音カバー
- パネルには一人静タイプL(薄型)を使用
- メンテナンス用片扉2箇所
- 天井に排気用ファンと側面に吸気用の開口を1箇所ずつ
- 配管用の開口部は遮音シートで隙間埋め
カバー後方については基礎ブロックを避ける形に切り欠いており、少しいびつな形になっていますが、このような形状でも事前に分かっていれば対応が可能です。

大きな配管部分は、パネルを分割して挟み込むようにして取付けすることで、機械を動かさずとも設置が可能です。開口部分はカバーの設置後に遮音シートで塞ぐことで音漏れを軽減しております。
このように、現場や機械用にぴったり製作したオーダーメイド加工なので、工期は1日程度です。 ※台数や条件次第では数日かかることもあります
防音効果についてですが、残念ながらポンプ以外の装置の音が大きく、対象の稼働ポンプに対しての単純な設置前設置後の比較測定はできませんでしたが、過去の実績でいうと10~20dB程度の低減効果が得られることがほとんどです。今回も、ポンプの騒音自体は体感で下がっているとの声を頂きました。
似たような形状では、ブロワーやコンプレッサーなども頻繁に騒音対策の対称になります。機械の種類や仕様によっては熱籠り対策がひつようになったり、音の周波数によっては有効な防音材も変わってきます。静科ではケースバイケースで対応可能ですので、まずはお気軽に、騒音相談WEBツールよりご相談ください。