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株式会社静科

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    研究室・実験室の騒音対策~低周波騒音対応防音ボックス

    こんにちは、製造部Iです。

    ここ1~2週間とずっと天気が悪く、集中的な豪雨の被害が出ている地域もあるようです。どうか安全第一に行動されてください。私ごとですが、低気圧がずっと続くと持病の腰痛が悪化するような気がします。早いところ梅雨が明けてほしいと願うばかりです。

    さて、本日の記事では過去に大学の研究室向けに制作した「低周波用防音ボックス」をご紹介いたします。

    低周波とは

    最近ようやく認知されてきたなと感じておりますが、まだまだ一般の方には聞きなれない言葉かもしれません。

    「低周波」とは100Hz以下の周波数のことで、さらに低い音(20Hz以下)になってくると「超低周波」と呼びます。一概には言えませんが、身近なものでは発電機や室外機、のコンプレッサーなどから低周波が出ている、という話もあります。

    低周波は私達が普段耳にするような音(中高音域)に比べ1秒間の波(エネルギー)が大きいため、防音対策をする際には慎重に行っていかなければなりません。音は低くなるほど壁などを回り込む力が高まるため、単純に防音壁を衝立として立てるだけでは効果が薄いと言えます。

    研究室向け防音ボックス~低周波対策に一人静を使用

    ページ上部の画像はとある研究室様向けに制作した低周波用の防音BOXです。研究室内に低周波を発生する機械があり、実験範囲外の騒音対策で用いたいとのことでした。発生音の周波数が63~100Hz帯という事でしたので、低周波吸音パネル「一人静 タイプL」にて設計いたしました。

    一人静タイプL」は中高音域を得意とする「」と比較しパネル厚みが約倍となっており、低音域を得意とする防音パネルです。パネル内部には遮音性を高めるために石膏ボードも内蔵しております。これにより、低い音域の吸音・遮音性能をさらに高めることができます。

    さきほど、単純な防音壁では低周波の対策は難しいと申し上げましたが、ボックス型にして発生源を囲うことでより効果的な防音対策を行うことが可能です。弊社の一人静シリーズは遮音だけでなく吸音も同時に行うことができ、箱型にすることで更に高い防音効果を実感できると思います。

    防音ボックスはドライバー一本で設置可能

    さて、そのボックスについてですが、基本的には組み立て解体ができるようにキット化して制作するパターンが多く、ドライバー1本あれば設置が可能です。本案件でも同様に制作し、限られた空間でも機材の出し入れ口など実験の邪魔にならない構造に仕上げました。

    タイプLを使った防音の実績も年々増えてきており、過去には音楽機器メーカーの製品異音検査用に納品した事もあります。また、某テレビ局のロケ車内のコンプレッサー騒音対策用屋外簡易パーテーションにも採用されました。

    過去記事「自動制御機器のメーカー様向けに防音室を製作~加工から設置まで対応」ではタイプLを使った防音ボックスの設置の様子を詳しく画像つきで紹介しているので、合わせてご覧になってみてください。