パッケージ型コンプレッサーの騒音対策@岡山~屋外移設向けに「一人静 タイプL薄型」採用の5面体防音カバーを製作
みなさんこんにちは、製造部の横山です。
以前まで、地域の名産品に乏しいどころか、各都道府県の位置もかなり怪しかったのですが、静科に入社してありがたいことに、様々な都道府県にお仕事でお伺いすることがあったことで、少しずつ位置やこの県は何が有名だと思い出せるようになってきました。各名産品を覚えるまではいかなくとも、47都道府県の位置は完璧にしたいものです。
余談はここまでにして。今回は「パッケージ型コンプレッサ用防音カバー」についてご紹介したいと思います。
コンプレッサの増設及び移設に伴い防音対策のご依頼
本案件は、お客様の工場内に設置しているパッケージ型コンプレッサー(明治機械製作所様製/DPL-110D)の増設と移設に伴い、移設位置が近隣住宅地の近くを想定している為、併せて防音対策を行いたいということで、弊社にお問い合わせを頂きました。
現場確認にてより効果的な防音対策を検討
本案件は、各工事を同時に行う都合上、事前に現場へ伺い、既設コンプレッサーにて、騒音測定と機械採寸、移設現場の採寸を行いました。騒音測定により、稼働音の大きい周波数帯は、中音域帯が大きく現れていたことから、「一人静 タイプ薄型L」を選定致しました。「タイプA」でも効果を得ることが可能でしたが、近隣住宅地に近い為、遮音性も合わせることでより、お客様が望まれている効果が得られると考えました。
現場採寸にて、お客様が移設場所周囲の空間を、どのように活用したいかをヒアリングし、想定している空きスペースを元に、防音カバーの形状を仮設定し、その場にてお客様と簡単な打合せを行い検討を進めました。
大型ファンを採用しエアフローの確保、取り外しも長孔にて容易に
本案件では、5面体防音カバーに対して、下記の加工対応も行いました。
- 短辺パネルに開口を設け、天面に排気用大型ファンを取り付けることでエアフローを確保
- 正面側パネルを取り外す事ができるように、支柱に対し、長孔を設けた羽根にてパネル取付
①エアフロー加工
移設場所が屋根のある屋外ということもあり、風が吹き抜ける場所であった為、防音カバー短辺パネルに切り欠き加工を行う事で、風の出入口を作ることにより、自然給排気が可能になっております。また、コンプレッサの排熱量を上回る大型ファンを直上位置に設けることで、コンプレッサが稼働することで、発生する排熱によって防音カバー内の温度が上昇することがない仕様にしました。ファン部には、防音パネルを取付けたファンカバーを設置することで、ファンを追加することにより発生する稼働音も抑制しております。
②取り外し可能なパネル加工
本案件では、防音カバーの高さが2.5mになり、かつ「タイプ薄型L」を採用していることから、鉄骨を支柱に採用しております。鉄骨に取付け穴を設けておりますので、穴位置から少しズレても取り付けることを可能にする為、パネルを鉄骨に取り付ける為の羽根に、長孔加工を行うことで容易な取り外しを可能としております。


防音カバー仕様
- 使用パネル:一人静 タイプ薄型L
- 全体サイズ:6.500mm x 1.500mm H2.500mm
- 製作期間:4週間
- 防音カバー仕様:給排気開口、排気ファン+ファンカバー、鉄骨支柱
今回は、「パッケージ型コンプレッサ用防音カバー」についてご紹介させていただきました。弊社は、現場状況や騒音対象物に応じて防音対策をご提案を致します。些細なご相談からでも、現場確認や騒音測定を行わせて頂きますので、まずはご相談頂ければと存じます。騒音相談WEBツールより、ご気軽にお問い合わせください。