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株式会社静科

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    2018-08-31

    音の伝わり方~音を伝える物質「媒質」の種類がポイント

    製造部②です。いよいよ8月も終わりですね。学生の方は夏休みも終わりに差し掛かり、宿題に追われている方も多いのではないでしょうか。自由研究などで、外に出かけることもあるかもしれませんが、まだまだ暑さが続いていますので、熱中症には十分お気を付けください。

    さて、今回は音にまつわる知識ということで、「音の伝わり方」についてお話したいと思います。

    音の伝わり方

    音とは、物質中を振動(波)が伝わっていく現象です。振動は、物体の周りにある空気を押し出し、圧縮します。この圧縮された空気の濃い部分を、隣の空気がさらに押し出します。このように、順々に空気の濃い部分と薄い部分が発生し、それが波となって伝わる現象を「音」といい、圧力の変化の波のことを「音波」といいます。

    音を伝える物質(媒質)

    音を伝えるための架け橋となるのが「媒質」です。媒質には、気体、固体、液体などがあり、それぞれ音を伝える速さが異なります。例えば、空気中では音は約340m/sで進むのに対し、水中では約1500m/s、鉄ではなんと、約5000m/sの速さになります。

    音の伝わる速さには、密度と弾性率(物質の硬さ)が関係しており、軽くて硬い物質ほど、速いスピードで伝搬します。また、媒質がない状態では音は伝わらないため、宇宙などの「真空」で音が生じることはありません。

    空気伝搬音

    空気伝搬音とは、空気中を伝わって耳に届く音のことです。音源からの距離が離れるほど、音のレベルは弱くなり(距離減衰)、壁などの遮蔽物により、ある程度遮断することができます。

    遮音壁や防音ボックスなどを利用することで、空気伝搬による音を低減することが可能です。弊社で承っている騒音問題の大半が、この空気伝搬音によるものです。

    固体伝搬音

    床や壁、天井などを振動や衝撃が伝わって聞こえる音です。固体は気体や液体よりも密度が高いため、音が伝わりやすい特徴があります。マンションなどで最も苦情が多いものの一つが、上下階の音、つまり、固体伝搬音である、床衝撃音に関するトラブルです。

    固体伝搬音を防ぐ為には、一般的に防振ゴムなどの、防振材による振動緩和などが行われますが、空気伝搬に比べ対処が難しく、100%の防音は難しいのが現状です。

    液体伝搬音

    空気や固体同様、液体中も音は伝わります。密度は気体の方が液体より小さいですが、弾性率は気体より液体の方が非常に大きくなっているため、空気の4~5倍のスピードで音は伝わります。実際に水中でしゃべろうとすると、なかなかうまくできないため、水中で音の速さを体感することは、難しいかもしれません。

    騒音問題を解決します!弊社までお気軽にご相談ください

    今回は「音の伝わり方」についてご紹介させていただきました。弊社は、工場内の機械音や、室外機など、空気伝搬音に関する騒音対策を始め、マンションやオフィスの床振動など、固体伝搬音による騒音対策など、様々な騒音問題の解決を得意としております。騒音対策・防音工事のご相談は、ご気軽に弊社までお問い合わせください。