工場内のポンプ設備の騒音対策〜メンテナンス性に配慮した「一人静タイプL薄型」の5面体の防音カバーを製作
皆さん、こんにちは。製造部のヅアンです。
工場や設備現場では、ポンプやモーターなどの機械設備から発生する騒音が、作業環境に影響を与えることがあります。
特にポンプ設備は、モーターの回転音や機械の振動などが発生するだけでなく、周囲に配管やバルブなどが設置されているケースも多く、一般的な防音対策では対応が難しい場合があります。
そこで今回は、「ポンプ設備を対象として製作した防音カバー」の事例をご紹介したいと思います。
ポンプ設備に合わせた防音カバー
今回、防音対策の対象となったのは、複数のポンプやモーターが設置された設備です。現場を確認すると、ポンプやモーターの周囲には配管やバルブなどが配置されており、設備全体を覆うためには、それぞれの位置や形状に合わせた設計が必要でした。
防音カバーは、単純に設備を箱状に囲えばよいというものではありません。設備の形状だけでなく、配管の位置、周辺のスペース、作業時の動線なども考慮しながら設計する必要があります。
そのため今回は、現場の状況に合わせて各パネルの形状や配置を調整し、ポンプ設備全体を効率よく囲えるように防音カバーを製作しました。
オーダーメイドだからこそ可能な現場対応
工場内の設備は、すべてが同じ形状・同じ配置になっているわけではありません。ポンプの周囲に配管が通っていたり、バルブや計器が設置されていたりする場合、既製品のカバーをそのまま設置することは難しくなります。
今回の防音カバーでも、既存設備との干渉を避けながら、必要な部分をしっかりと覆える形状にしています。また、防音性能だけを優先するのではなく、設備を実際に使用し続けることを考え、作業性やメンテナンス性にも配慮しました。
お客様からのご希望「メンテナンス時に取り外せるパネル」
今回、特に重要だったのがお客様からいただいた「メンテナンス時にカバーを取り外せるようにしたい」というご要望です。ポンプ設備は設置して終わりではなく、定期的な点検やメンテナンスが必要になります。防音カバーを完全に固定してしまうと、設備内部を確認する際にカバー全体を取り外す必要があり、作業に時間がかかってしまう可能性があります。
そこで今回は、カバー上部の一部を取り外し可能なパネルとして設計しました。通常時はパネルを取り付けて設備を覆い、メンテナンスが必要になった際には、その部分だけを取り外して内部を確認できる構造としています。
このように、防音対策だけでなく「設備を使い続ける」という視点から設計することも、防音カバー製作では重要なポイントです。
防音とメンテナンス性を両立
防音カバーを設置する場合、音の漏れを抑えるためにカバーの隙間をできるだけ少なくすることが重要です。一方で、設備を完全に密閉してしまうと、点検や修理などの作業がしにくくなるという問題があります。そのため、今回のような設備では、「どこを覆うか」だけでなく「どこからメンテナンスするか」まで考えて設計することが重要です。
取り外し可能なパネルを設けることで、必要な部分だけを開けて作業できるようにしました。防音性能と作業性は、一見すると相反する要素ですが、現場の使用状況を確認しながら設計することで、両方に配慮した防音カバーを製作することができます。
今回製作した防音カバーの仕様
今回の防音カバーには、弊社の防音材「一人静タイプL薄型」を使用しました。設備の周囲を5面体で囲う構造とし、ポンプやモーターから発生する騒音を抑えることを目的としています。
防音カバー仕様

- 「一人静タイプL薄型」使用(t40mm)使用5面体防音カバー
- サイズ:W1790mmxD1690mmx850mm
- 天板:排気用開口+カバー+配管用の開口、取り外し可能なパネル
- 製作期間:3週間
設備の形状や周辺環境に合わせて、既存設備と干渉しないように各部の寸法やパネル配置を調整しています。
現場に合わせた防音対策をご提案します
今回のようなポンプ設備では、機械本体だけでなく、周囲の配管やバルブなども含めて防音対策を検討する必要があります。また、「音を小さくしたい」という目的だけでなく、設備の点検・メンテナンスをどのように行うのかを考えておくことも大切です。
まとめ
今回はポンプ用防音カバーの設計・製作事例をご紹介しました。
弊社では、現場の設備状況やお客様のご要望を確認し、それぞれの設備に合わせた防音カバーを設計・製作しています。防音・防振でお困りの際は、ぜひ、騒音相談WEBツールよりお気軽にご相談ください。