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株式会社静科

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    【新製品開発】吊り下げ式吸音パネル~お困りのお声をヒントに開発し要点を絞り性能向上

    みなさんこんにちは、製造部の横山です。

    同じスマートフォンを5年ほど使用していたのですが、ぶつけたり、落としたりして画面の割れがひどくなり、久しぶりに機種変更を行ってきました。店舗に伺い機種変更を行ったのですが、色々と勧められるのだろうなと事前に身構えてはいたのですが、スマホに関係するもの以外に、回線やテレビ、ペット、積立NISAの事を勧められて想定以上に驚き疲れてしまいました。

    余談はここまでにして。今回は新製品として開発を進め、近日中に販売開始を予定している「吊り下げ式吸音パネル(仮名)」について、皆様にお話させていただきたいと思います。

    開発のきっかけ

    「吊り下げ式吸音パネル(仮名)」の開発を進めるきっかけとなったのは、昨年、弊社にお問い合わせ頂いたお客様のご相談からでした。お客様はマスタリングを行っている方で、室内の響きを抑える為、対策方法を検索している中で、弊社製品の「SDM」を知り、お問い合わせ頂きました。お客様と打ち合わせを進めている中で、防音パネルや吸音材は見つけることはできるが、既存の天井に対策を行う製品は少ないと教えて頂きました。弊社製品もパネル型の製品を、天井に取り付けることができれば防音対策となりますが、パネル単体では取付ができず、重量もある事から、落下防止為の下地材が必要となってしまいます。

    開発を進めていく中で大きな2つの要点

    お客様のお声をヒントにしつつ、弊社既存の製品では天井対策が難しいということもあり、天井対策を行うことができる製品開発を行うことになりました。開発を進めていく中で、2点大きな要点として挙げられました。

    ①万が一落下した際に備え、重量をできる限り小さく

    天井側に設置を行うということで、落下がないように設置を行ったとしても、何かしらの要因での落下に備え、重量は軽量の方が良いということになりました。製品構造を軽量な物で組み合わせる事は、可能ですが、懸念されるのは重量を小さくすることで、遮音性能が落ちてしまう点でした。極力軽量の方が良いのではという社内の声もありましたので、遮音性能は諦めて、吸音性能をできる限り高くすることで方向性は決まり、それに合わせて構造材の選定も進めました。

    ②既存天井への設置方法

    製品を設置する方法を考える中で、個人宅や会社にて利用する場合と、賃貸で利用することを想定した2パターンが必要になると考えました。共通で使用が可能な部材を探す中で、フックが良いのではないかと意見がでました。フックであれば、強いものであれば天井下地まで取り付けることができる物があり、賃貸で使用できるものであれば、釘を利用した極力穴が小さいフックがありました。

    フックに対して、製品を取り付ける方法として、紐型の製品の中でなにが良いか選定を行った結果、ワイヤーで取り付けるのが強度も高く、パネルに取り付ける金具も豊富な点が、良いのではないかとなりました。

    今後の販売までの流れ

    開発を進めている中で、途中段階のプロトタイプは、昨年のInter BEEにて設置をさせて頂いておりました。その際に来場者様より、「見かけることがない方法で興味がある」というお声を頂くことができました。今後5月の展示会に展示させて頂いたり、有識者に製品の感想を頂くことで、最後のブラッシュアップを行い、夏頃の販売を予定しております。

    今回は、開発中の「吊り下げ式吸音パネル(仮名)」についてご紹介させていただきました。お客様のご相談内容に対して、弊社製品のみで対策が難しい場合でも、既存製品との組み合わせにより、防音対策を行うことが可能です。防音対策をどのような仕様にするか迷われている場合でも、ヒアリングを行い現場状況に応じて様々なご提案をいたしますので、ご気軽にお問い合わせください。

    Inter BEEに設置した「吊り下げ式吸音パネル(仮名)」のプロトタイプ