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株式会社静科

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    室外機・発電機ユニットの騒音対策~低周波に適した「一人静タイプL」を使用した防音壁を設置

    こんにちは、製造部岩崎です。

    先日のお休みに、地元のJリーグクラブである湘南ベルマーレの試合を観戦しにいきました。試合は格上相手に良い試合をしていましたが、最後の最後に得点を決められて負けてしまいました。試合には負けてしまいましたが、様々なイベントやスタジアムグルメのレベルの高さに驚かされました。私はシュラスコ丼と地ビールを頂いたのですが、想像以上に美味しかったので、次回来たときには他のお店の料理にもチャレンジしてみたいと思います。

    本日のブログでは「室外機・発電機ユニット」の騒音対策事例をご紹介いたします。

    体育館屋外の室外機・発電機ユニットの騒音対策

    今回の事例は、近隣住民の方向けに、体育館屋外に設置された室外機と発電機のユニットの騒音対策をに行いたいという内容のご相談になります。

    室外機の騒音は静かなものだと約50~60dBで、この数字だけ見るとそこまで大きな音のように感じませんが、人の耳が不快と感じる低い周波数帯では、数値以上の騒音を体感することもあります。また、低い音はその性質上、回折する力(壁などを回り込む力)が強く、対策が難しいことで知られています。

    一般的に見ると、しっかりとした防音対策は、決して安い出費ではありません。だからこそ対策が無駄にならないよう、上記の性質を理解した上で、防音材の選定や対策方法を検討する必要があります。

    低周波向け防音パネル「一人静タイプL」にて防音壁を設置

    そこで今回は対策として、既存のフェンスや遮音シートを撤去したうえで、低い音への吸音・遮音に優れた「一人静タイプL」を用いた、新たな防音壁を設置いたしました。

    既存で設置されていたのは、ごく一般的な遮音シートでした。遮音シートは遮断する性質はある程度ありますが、音を吸音する能力はほぼなく、前述した低音の回折する力に弱いために、対策としては不十分になるケースが多いです。一方、一人静タイプLは、低い周波数帯でも吸音・遮音効果を発揮するため、今回のような室外機や発電機への対策にぴったりの製品です。

    防音壁は上記の写真のように、室外機・発電機をコの字に囲うような形状で、サイズは幅約7m×奥行約3m×高さ約3m。側面には内部にアクセスするための扉が設置してあり、扉自体も防音パネルを用いて製作しているため、防音効果を損なうことがありません。

    防音壁設置までのおおまかな流れ

    本案件の設置作業のおおまかな流れは以下のようになります。

    ①既存のフェンス・遮音シートの撤去
    ②基礎コンクリートへ鉄骨の固定、骨組みとなる鉄骨の組上げと固定
    ③T字羽付きの防音パネルを鉄骨へ固定

    防音壁工事は基本的に屋外のため、天候にも左右される部分はありますが、このくらいの規模ですと約2日間での設置が可能です。防音ボックスや防音室など、鉄骨を用いない設置の場合は、1日で完了するケースもありますので、内容によって都度ご確認ください。

    設置後は暗騒音に近づくほどの防音効果を発揮

    設置前後の騒音を比較したところ、機械の直近では13~15dBの低減効果、敷地境界線では7~10dB程度の低減効果となりました。どちらも暗騒音(機械が稼働していない時の騒音)にかなり近づき、体感としても少なくない低減効果が得られ、お客様からは感謝のお言葉を頂きました。

    また、こちらの案件では測定したデータを元に、簡易報告書の提出も行いました。対策前後でどのような成果が得られたのか、具体的な数値とグラフにより分かりやすくお客様にご提供することができますので、防音対策と合わせてご検討のほどよろしくお願いします。