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株式会社静科

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    食品工場内の機械プレス音の騒音対策~クリーンルーム仕様の防音カバーで10dB以上低減

    こんにちは、製造部岩崎です。

    遅くなりましたがあけましておめでとうございます。本年も株式会社静科をよろしくお願いいたします。

    昨年はカタールワールドカップにてサッカー日本代表の戦いぶりに歓喜しましたが、今年の3月にはすぐに、野球の侍ジャパンが望むWBCが待っております。個人的には昨年完全試合を達成した佐々木選手のポテンシャルには大きな期待を寄せていますし、村神様こと村上選手や、二刀流の大谷選手にも頑張って頂きたいですね。サッカーと比較すると野球は世界ランク上位で追われる立場ではありますが、プレッシャーを跳ねのけて、是非栄冠を掴んで欲しいと思います。

    さて、本日の記事では食品工場向けの「機械プレス音低減カバー」をご紹介したいと思います。

    食品工場の機械によるプレス騒音

    先日、食品工場様より、機械の成形プレスの際に発生する打刻騒音について対策のご依頼をいただきました。

    食品を取り扱うエリアでの騒音対策では、グラスウールやロックウールなどの発塵性のある吸音材はNGとなります。したがってアルミや鉄板などの固形素材で対策を行うのが一般的なのですが、固形素材は遮音性に効果がある一方吸音性能は皆無なため、反響による騒音の増幅が懸念されます。

    このような条件下で、いかに吸音まで配慮した対策ができるかが食品工場の防音のポイントとなります。

    クリーンルームでも使用可能な『一人静』にて防音カバーを製作

    今回は防音パネル「一人静タイプZ」をパネルに採用した防音カバーを製作いたしました。

    一人静タイプZはグラスウールなどの従来品のネックであった発塵性を解決できる優れた防音製品になります。タイプZはパネルに特殊フィルムを巻いた構造体で、空気(音)は吸いつつも異物をシャットアウトできます。そのうえ性能は「一人静タイプA」と同等で、吸音遮音が同時に対応可能で対応周波数帯域も広範囲になります。

    カバーの仕様としては以下のようになります。

    • 50cm×50cm×2m程の4面体防音カバー
    • パネルにはクリーンルーム仕様の「一人静タイプZ」を採用
    • キャスター付きでメンテナンス時はすぐに移動できる仕様
    • ボルトで組立分解可能な構造

    通常はバラした状態で納品し現地組立を行うのですが、今回は比較的軽量であったため組み上げた状態での出荷対応をさせていただきました。

    防音効果についてですが、社内実験にて85~90dBの騒音源を囲ったところ、75dB程度まで低減することができました。測定条件によっても左右されますが、1面が開放の状態でも10dB以上下がっておりますので、機械に接地させて密閉させればよりよい効果が期待できます。

    静科では騒音の対策だけでなく、対策前後の実際の騒音値の現場測定も行っております。体感だけでなく数値データが必用になる際には是非ご相談頂ければと思います。