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株式会社静科

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    体育館の空調用室外機の騒音対策~3方向を囲い込む防音壁で10~15dB低減

    こんにちは、製造部のIです。

    今年のお盆休みはコロナが流行ってきていたこともあり、友達とオンライン飲みをしたり、動画サイトでアーティスト漁りをしたりと、ほぼ家で過ごしました。おかげでかなり体がなまってしまい、久々に出勤した時に足腰の弱体化を感じてしまいました。自宅でできる運動を何か始めた方がいいのかな、と思いつつも、なかなか実行できていない日々です。

    さて、本日は学校の体育館屋外に設置した「室外機用防音壁」についてご紹介したいと思います。

    体育館周囲の室外機騒音

    こちらの案件は、学校の体育館の空調用室外機の音を近隣の方への配慮で低減したい、というご相談でした。室外機の騒音は主に、モーターや圧縮機の駆動音や、送風音といった空気伝播音がものが原因であるため、遮音性のある防音壁を立てて対策するのが効果的です。

    1枚板だけでも効果は実感できますが、音の性質として壁の周りを回り込むという特性があるため、衝立を2辺(L字型)、3辺(コの字型)と増やしていくと更に高い防音効果が発揮されます。本案件でも壁づたいに3方向を囲い込むことで回り込みを軽減することができております。

    壁が近い場所では反響音を警戒

    今回のように、室外機が体育館の壁面のすぐ横に設置してある状況では、防音壁に使用する材料の吸音性能(反射しにくさ)も重要です。鉄板や鉛などの遮音材は遮音性能は高いものの、吸音性能は皆無です。騒音対策をしたはずが、反響した音が増幅することでかえって音が大きくなってしまった、というケースもありえます。

    こちらは防音材「一人静タイプA」を使用することで、そのような反響のリスクを取り除くことができました。一人静シリーズは、低い音から中高音域まで一律に吸音性能を持った防音材なので、複合的な音を発する室外機のような騒音源の対策にはぴったりです。

    屋外使用可能な防音材の選択

    グラスウールやウレタンなどの一般的な吸音材には、水分を吸うと劣化する、という性質があります。したがって、雨風に晒される屋外での使用には向きません。一方、一人静シリーズは湿気・水分に強く、屋外での使用が可能な吸音・遮音パネルです。室外機のように、基本的に屋外に設置される騒音源の対策としてはこの上ない素材になります。

    耐候性にも高い性能をもっており、社内の暴露試験では15年以上屋外にパネルを設置しておりますが、 吸音性能は90%保ったまま現在まで試験が続いております。

    このように、一人静シリーズの特徴(反響音に強い、低音から中高音の吸音性能、屋外使用可能、高い耐候性)を改めて見ると、室外機の騒音対策に必要な要素を兼ね備えた防音パネルであることが分かります。

    設置前と設置後で10~15dBの低減

    防音壁の設置により10~15dBの低減が確認でき、お客様のご要望に答えることができました。10dBの低減が体感で約半分と言われておりますので、2倍~3倍近い体感効果と言えます。

    室外機のご相談は、屋外騒音源の中でも特に多い部類に入りますが、他にもポンプや送風機、発電機、ダクトなど、様々な防音対策が可能ですので、ご入用の際は是非お気軽にご相談ください。