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株式会社静科

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    回転型粉砕機の新設にあたり騒音対策~回転時の騒音を防音室にてシャットアウト

    こんにちは、製造部岩崎です。

    先日防音工事の施工の際に大阪の方に伺ったのですが、ちょうど阪神タイガースが日本シリーズ優勝を決めた日でした。私は中心地にはいかなかったのですが、道頓堀は歓喜に湧いており人がすごいことになっていたようです。私自身は他球団のファンながら、今シーズンの阪神は本当に強いと思っていました。38年ぶりの日本一おめでとうございます。

    さて、本日の記事では「回転型粉砕機(ボールミル)用の防音室」をご紹介したいと思います。

    回転型粉砕機の騒音

    回転型粉砕機(ボールミル)とは、硬質のボールと材料の粉を遠投状の容器に一緒に入れて回転させることによって材料をすりつぶし、微細な粉末を作る装置です。粉砕機の一種ですので、ボールの転がる音や衝突する音など多彩な騒音を発する装置になっており、設置する場所や条件によっては対策が必要になってきます。今回は労働安全衛生の観点と作業環境保全のため、新設する機械を防音パネルで囲うことで減音ができないか、というご相談でした。

    専用の防音室にて騒音対策

    防音室の仕様は以下のようになります。

    • 横×奥行き×高さが1.5m×1.5m×2mほど防音ブース
    • パネルには中高音域対応の「一人静タイプA」を選定
    • 防音室正面と背面に機械にアクセスするための観音扉
    • 正面扉に操作盤を目視するための窓
    • 天板にファン取付け用の開口+一時的に塞ぐ用のパネル
    • 配線出し入れ口の取付け
    • 床面と防音室はアンカーとアングルにて固定

    金属の衝突音が主となる騒音源ですので、音域は比較的高音になることが想定されていたため、パネルには中~高音域への性能が高い「一人静タイプA」を選定いたしました。

    配線取出し口を含め、開口部がほぼない状態で機械を覆っているため高い防音効果が期待できます。社内実験では90dBの音を67dB程度まで低減することができました。開口部がないに越したことはありませんが、仮に一部のパネルが開口していたとしても一人静パネルの高い吸音性能で「音漏れ」、すなわち「回り込み音」を最小限に食い止めることができます。

    パネルには予めインサートが組み込まれており、専用のコーナー材同士ビス留めで連結していくだけなので、比較的簡単に設置組立が可能となっております。搬入に1時間程、組立て設置の所要時間はアンカー加工込みでも約3時間でした。サイズや仕様に多少前後があれど、このくらいの規模感の防音部屋であれば1日での取付けが可能となります。

    このような形状で機械を覆うタイプの防音室の実績が非常に充実していますので、是非ウェブサイトの検索欄に機械の名称(コンプレッサー、ブロワーなど)を入れて検索してみてください。