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株式会社静科

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    アルミ切断機の騒音対策~組み立てが容易な専用の防音ボックスを設置し騒音を20dB低減

    こんにちは、製造部のIです。

    先日、緊急事態宣言の解除が発表されました。しかし解除されたとはいえ、まだまだ油断は禁物。コロナ対策は引き続き怠らず過ごしたいと思います。

    さて、本日の記事では過去に納品実績のある「アルミ切断機用防音ボックス」をご紹介したいと思います。

    金属切断機の騒音は広範囲

    金属切断機はその名の通り、金属型材(長尺材)や金属板材(大尺板)を定められた寸法に切断する機械のことです。

    特にアルミの切断機がメジャーであり、アルミサッシ、アルミ建材、車両関係(電車、自動車部品、自転車)、搬送機、電機(電線、銅パイプ、ヒートシンク)、飛行機各メーカーなど、様々な分野での工場設備に採用されています。

    カット方法は機械により様々ですが、いずれも切断砥石やチップソーなどの金属類を高速で回転させて切断するため、「キーン」という甲高い騒音が発生しがちです。周波数でいうと50Hz~5kHzまで、幅広い範囲の音圧レベルで音が発生します。特に人間の聴覚感度の高い1kHz~5kHzまでの広範囲での低騒音化が求められる機械になります。

    5面体の防音ボックスで音源を囲って騒音対策

    本案件では騒音低減のため、防音パネル『一人静タイプA』を用いて5面体の防音ボックスを製作致しました。

    弊社の製品『一人静シリーズ』は、薄型軽量で加工・施工が簡単なだけでなく、幅広い周波数で吸音・遮音ができる画期的な防音素材です。特に『一人静』は中~高音域の吸音・遮音性能に優れており、金属カット音対策に適任ということでパネル選定を致しました。

    関連ページ:一人静シリーズ

    防音ボックスの主な仕様と防音効果

    • 一人静タイプAを使った5面体防音ボックス
    • 幅1.5m×奥行き1.5m ×高さ2m
    • パネル同士を専用の繋ぎ材とビスで固定することで組立て、また外すことで解体が可能
    • 一部のパネルに窓を取付け、さらに窓パネルごとスライド移動できるように加工
    • 配線用の開口、内部に入れるような簡易扉、材料投入用の小扉を設置

    防音ボックスと表現しておりますが、と表現しても差し支えないサイズになります。

    また、防音効果についてですが、金属切断音と近い周波数の音を利用して社内にて防音ボックスの効果を測定したところ、10~20dBの低減が得られました。特に高い周波数では20dB以上の低減値が得られ、体感的には設置前の4分の1くらいになった感覚でした。通常、工場内で80~90dB音が発生していると会話がしずらいですが、防音ボックスの設置後に60~70dBに低減することできれば会話も可能となります。

    ボックスの設置はプラスドライバーとビスさえあれば可能で、慣れていれば2人で20~30分、初めての方でも1時間もあれば設置が可能です。組立の手順を写真付きで示した簡易的な組立書も作成することができますので、防音ボックスの購入・設置をご検討されている方は是非ご相談ください。