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株式会社静科

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    超音波研磨機の騒音対策~20kHzの不快な高音を防音ボックスで40dB低減

    こんにちは、製造部岩崎です。

    先日、弊社工場のある厚木で鮎祭りが開かれ、3年ぶりの花火の打ち上げがありました。通常8月の予定がコロナで延期され季節外れの花火となりましたが、久しぶりということもあって大勢の方が見物に来られていたようです。コロナ以前の時よりも少ない数の打ち上げではあったそうですが、お祭りが開催できるのは喜ばしいことで、少しずつコロナ前のような生活が戻ればいいなと思います。

    さて、本日の記事では「超音波研磨機」の騒音対策事例についてご紹介したいと思います。

    超音波加工機の騒音により事務所作業に支障

    超音波研磨機超音波による、微振動を利用して物体を研磨する機械のことです。超音波研磨機の先端には、ダイヤモンドヤスリ、砥石、セラミック砥石などが付けられており、1秒間に数万回もの超音波振動を与えることで、研磨装置として機能します。

    今回のお客様の事業所では、こちらの機械から、20kHzの「キーン」という高音が発生しており、事務作業に支障が出てしまっていたため、騒音対策のご相談を頂きました。

    中音域~高音域に効果を発揮する、『一人静タイプA』を使った防音ボックスで、機械を囲うことで騒音対策を行いました。

    防音ボックスの仕様

    残念ながら、諸事情により設置後の写真を掲載することができませんが、防音ボックスの仕様は以下のようになります。

    • 「一人静タイプA」を使用した床込みの6面体防音ボックス
    • 正面はメンテナンス、機械操作用に全面片扉
    • 熱ごもり対策にファン+サイレンサーを2ヵ所に設置
    • 配線通し口からも音を逃がさない仕様

    ボックスはバラした状態で納品後、お客様自身で組立頂きました。組立は、ドライバー一本あればできるようにキット化されており、写真付きの組立書も付属するため、どなたでも簡単に設置が可能です。

    防音ボックス設置後は40dBの低減に成功

    今回の案件は、人間の可聴領域ぎりぎりの高音が出ており、対策前は非常に不快感を感じているとのことでした。測定器による実際の測定値(直近1m)は以下のようになります。

    • 暗騒音:50dB
    • 騒音発生時:103dB
    • ボックス設置後:60dB

    暗騒音まで低減(ほぼ音が聞こえない状態)とまではいかなかったものの、103dBが60dBと、大幅な低減効果が得られました。一般的に、音が10dB下がると、体感で半減したと感じると言われておりますので、40dBの低減は、体感では1/10以下となります。

    防音ボックスの設置後は、隣部屋でも「キーン」という音が聞こえなくなり、事務作業が非常に快適になったとの喜びの声、また、100dBの音が60dB程度まで低減する、高い防音効果に対する驚きの声、両方の感想を、お客様より頂きました。

    『一人静タイプA』は高音域だけでなく、中音域やある程度の低音まで、幅広い周波数域を、均一に対策できることが強みでもあります。様々な機械の様々な音に対応可能ですので、音に関するお悩みございましたら、是非ともご相談頂ければ幸いです。

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